検索
ニュース

ニチレイ、ランサム被害で従業員情報漏えいか 問われる「復旧後」の対応さらなる漏えいの恐れも

ニチレイは2026年7月に公表したランサムウェア被害の影響を受け、従業員情報が漏えいした可能性があると発表した。氏名や生年月日、会社メールアドレス、従業員番号、人事・労務管理に関する情報が含まれるという。

Share
Tweet
LINE
Hatena

 ニチレイは2026年8月14日、同年7月13日に公表したランサムウェア被害の影響を受け、攻撃を受けたサーバに従業員情報が保管されており、一部の従業員情報が漏えいした可能性があると発表した。

 漏えいした可能性がある個人情報は、国内のニチレイグループが取り扱う、従業員の氏名や生年月日、会社メールアドレス、従業員番号、人事・労務管理に関する情報だとしている。

 ニチレイは現時点で、漏えいした可能性がある個人情報の不正利用は確認されていないとしている。今後、さらなる情報漏えいが発覚した際には、該当者に速やかに通知するという。

業務が戻っても、ランサムウェア被害は終わらない

 同社へのランサムウェア被害によって物流・配送拠点の運営に支障が生じ、ニチレイロジグループに食材配送を委託していた日本ケンタッキー・フライド・チキン(KFC)やくら寿司をはじめとした外食産業で、一部品切れや販売制限が発生していた。

 今回の事案による情報漏えいの件数については明らかになっていないが、ランサムウェアグループ「RansomHouse」が攻撃への関与を主張し、窃取したとみられるデータ約20万件をダークWebに公開したと各種メディアが報じている。

 ランサムウェア攻撃では、システムや業務を復旧できれば一つの区切りが着いたように見える。しかし、今回のニチレイの事案が示すように、攻撃者に一度データを窃取されれば、復旧後も情報漏えいという別の問題が残り続ける。特に従業員の人事・労務情報が含まれる可能性がある以上、企業には被害の実態を明らかにし、関係者に適切に説明する責任があるだろう。

 また、ランサムウェア被害では「何が起きたか」だけでなく、「なぜ防げなかったのか」「どこまで攻撃者の侵入を許したのか」「同じことを繰り返さないために何を変えるのか」が問われる。今回、物流網への影響を含めて社会的な影響も大きかっただけに、ニチレイには今後、事実関係の調査結果とともに、具体的な再発防止策を公表することが期待される。

 ランサムウェア対策の成否は、システムを復旧した時点では測れない。被害をどこまで正確に把握し、関係者に説明し、その教訓を次の防御にどう生かすのか。攻撃後の対応まで含めて企業のレジリエンスが問われている。

 アイティメディアのYouTubeチャンネル「TechLIVE」では攻撃者視点の理解を深める番組『攻撃者の目』を公開している。話題のサイバー攻撃の裏側を掘り下げることでセキュリティについて一段深い理解を得られるだろう。気になる人はチェックしてほしい。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

ページトップに戻る