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「光ファイバー価格が最大5倍超」、AIデータセンター建設ラッシュが招く“供給危機”:GPUやサーバだけではないAIインフラ投資の余波

AIデータセンターの建設拡大によって、光ファイバーの世界的な供給不足が深刻化している。価格の急騰が見込まれ、供給不足は少なくとも2028年まで続くと予測されている。

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 生成AIの普及を背景に、世界各地でAIデータセンターの建設が進んでいる。こうした動きはGPUやサーバだけでなく、データセンター内の配線やデータセンター間の通信に使われる光ファイバーの需要も押し上げている。

 市場調査会社のTrendForceは2026年10月19日、世界の光ファイバー市場に関する調査結果を発表した。同社によると、AIデータセンターやデータセンター間接続(DCI)、大容量の基幹ネットワークの整備によって光ファイバーの需要が急増し、供給不足が深刻になる。

なぜ光ファイバーが不足しているのか

 TrendForceによると、光ファイバーの需要と供給のバランスが崩れており、この供給不足は一定程度続く可能性がある。

 AIデータセンター関連の需要拡大を受け、2025年後半から世界的に光ファイバーの供給が逼迫(ひっぱく)し始めた。光ファイバー製品のスポット価格は2025年比で2.8〜5倍以上に上昇すると同社は予測している。

 2026年の世界の光ファイバー需要は5億7700万ファイバーキロメートル(km)に達する見通しだ。ファイバーkmは光ファイバーの芯数と長さを掛け合わせた単位で、例えば100芯の光ファイバーを1km敷設すると、100ファイバーkmとなる。

 需要増加の主な要因はデータセンターの建設だ。2026年の光ファイバー需要全体に占めるデータセンター向けの割合は約18〜20%だが、2027年には30〜35%まで高まると予測されている。

 大手クラウドサービス事業者によるAIデータセンターの増設に加え、半導体メーカーや通信事業者も関連インフラへの投資を進めている。これにより、データセンター間を接続するネットワークや、大容量の通信を担う基幹ネットワークでも光ファイバーの需要が拡大している。

 一方、供給側には余力が少ない。TrendForceによると、2026年の世界の光ファイバー生産設備の稼働率は92%に達している。在庫水準も2024年の4カ月分から1カ月分に減少し、一部の大手メーカーでは2027年第1四半期まで注文が埋まっているという。

 増産にも時間がかかる。光ファイバーの原材料となる母材(プリフォーム)の生産能力を増強するには、製造設備の導入や生産工程の整備が必要で、通常18〜24カ月を要する。そのため、メーカーが設備投資を進めても、短期間で供給量を大幅に増やすことは難しい。

光ファイバー価格は最大5倍超、通信事業者の調達にも変化

 こうした需給の不均衡は、光ファイバー製品の価格にも表れている。

 TrendForceによると、データセンター内の配線に使われる、曲げに強い光ファイバー(BIF:Bend-Insensitive Fiber)の2026年の平均スポット価格は、2025年の5倍超に達する見通しだ。

 データセンター間接続や大容量の基幹ネットワークで使われるAI基幹ネットワーク向け光ファイバーは約2.8倍、通信サービス向けの一般的な光ファイバーも約3.7倍に上昇する予測となっている。

 TrendForceは、今回の供給不足について、従来の通信インフラ投資の周期に伴う需給変動とは性質が異なると指摘する。AIデータセンター関連の新たな需要が継続的に拡大している一方、生産能力を短期間で増強することが難しいためだ。

 同社は、光ファイバーの供給不足が少なくとも2028年まで続くと予測。通信事業者や大規模インフラ事業者が、長期契約によって必要な光ファイバーを早期に確保する動きは、今後さらに広がるとみている。

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