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UMLはオブジェクト指向か?
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投稿日時: 2003-06-30 19:49
一口にオブジェクト指向(OO)と言っても様々ある.そういう意味では
UMLといえどもOOと言えなくもない.だが,この記事では,UMLがJavaや Rubyなどと同様にOOなのだという誤解を与えかねない. 例えばJavaやRubyのようなOOでの三本柱を上げると, カプセル化,継承,ポリモフィズム, となると思う. UMLにはこれらは事実上存在しない. UMLがOOだとしても,それは全く本質的に異なるものと思う. |
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投稿日時: 2003-07-01 01:20
@IT編集局の谷古宇です。
ご意見ありがとうございます! 編集者の意見として、UMLがオブジェクト指向か否かという議論は、下記の本文に集約されると思っています。 ---本文引用--- UMLは単なる2次元平面上のダイアグラム、もう少し正確にいうなら階層的入れ子構造を許したグラフにすぎません。ですから、それがオブジェクト指向であることはあり得ません。なぜなら、UMLのダイアグラムがメッセージに反応して動きだすなどということは聞いたことがないからです。 ただし、あり得ないとばかりはいえません。UMLダイアグラムの背後にはきちんとしたオブジェクト指向セマンティクスが定義されていますので、それに基づいて動的モデル(ステートチャート図やアクティビティ図、相互作用図などのメタモデルで定義されているアクションセマンティクスでより実体化されると思います)を具体的にシミュレーションして動かす、ということも考えられます。ですから、UMLの各ダイアグラムの各モデル要素をその背後のセマンティクスまで踏まえて解釈すれば、UMLダイアグラム(というよりそれで表されたUMLモデル)はオブジェクト指向である、といえるでしょう。 ---引用終了--- UMLはあくまでモデリング言語に過ぎず、それ自体にオブジェクト指向の思想が反映されている存在か、と問われれば、議論百出でしょうね。ただし、オブジェクト指向開発を円滑に進めていく上での『道具』としての存在としては、意義があるのだと考えています。 筆者の羽生田氏は、あくまで誠実な態度でUMLとオブジェクト指向との関係を模索しており、自身の体験を通して、初心者の方がオブジェクト指向あるいはUMLに対して陥ると思われる誤解(あるいは混乱)を整理し、開発者の方々に対して、有益となる(前向きな)考え方を提示しようと心掛けて執筆をしています。 確かに非常に微妙な議論ですよね。本文でも羽生田氏の微妙な揺れが窺えると思います。 ともあれ、様々なご意見があるというのは、編集者としても(筆者にとっても)、記事を作成するうえで、大変励みになります。 今後とも、辛辣なご意見をお待ちしております。このようなご意見が、記事の質を高める最大の要因だと私は考えています。 @IT編集局 谷古宇浩司 |
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