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人気急上昇! MongoDB

加山恵美
2011/10/18
 暑くなったり、涼しくなったり、最近は天候の変化が激しいですね。こういうときは、よくかぜをひいてしまうので注意してください。今回は、NoSQLデータベースの「MongoDB」やOracle OpenWorld 2011の話題をお届けします。そして、マイクロソフトからDenaliの新情報も入ってきています。

ドキュメント指向データベース「MongoDB」

 「NoSQL」という言葉をネットで目にするようになって2年くらいでしょうか。大規模なWebサイトで必要なデータベース管理システムは、企業で使っているようなリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)とは性質がやはり異なります。そこで発想を転換して編み出されたのがNoSQLなのかなと理解しています。近年さまざまなNoSQLデータベースがオープンソースのプロジェクトから登場しています。

 MongoDBもその1つ。アメリカの10gen社が中心となって開発しています。

 MongoDBとよく似たNoSQLデータベースとしてApache CouchDBが挙げられますが、どちらもドキュメント指向データベースと呼ばれます。特徴としては、あらゆる属性でインデックスが作成でき、レプリケーションやシャーディング(データベースの分散構成)が容易であること、RDBMSとは違い、データベースのスキーマをあらかじめ決める必要がない。つまり、使うときは、さまざまな種類のデータを好きなように格納できるのです。

 Mongoとは「Humongous」(途方もなく大きい)を由来とし、「とにかく大きい」という意味が込められています。Apache CouchDBと比べると、大規模なクラスタシステムで性能を発揮しやすいといわれています。

 数あるNoSQLの中でも、MongoDBは日本でコミュニティ活動が盛んなものとして挙げられます。日本におけるMongoDBの活動はおよそ1年前から始まりました。2010年11月に@doryokujinさんこと、井上敬浩氏写真)がMongoDBの日本ユーザー会である「MongoDB JP」を立ち上げ、勉強会などを通じて仲間との情報共有に努めています。余談ですが井上さんはフルマラソンを2時間33分で駆け抜けたことがあるというのですから驚きです。

 9月24日には「第6回 MongoDB JP勉強会 in Tokyo」が開催されました。MongoDBの勉強会は毎回あっという間に定員が埋まるほど人気があるそうです。

 最近では9月7日、InfoWorldが優れたオープンソースソフトウェアに贈る「Bossie Awards 2011」のアプリケーション開発ソフトウェア部門でMongoDBが受賞しました。CakePHPやApache Hadoopなどの有名なソフトウェアと共に受賞です。

 9月12日にはMongoDB開発チームはMongoDB 2.0をリリースしました。メジャーバージョンアップで信頼性や利便性を高める多くの新機能や改善が加えられています。例えば並列処理性能の改善、インデックスの機能強化、Compactコマンドの拡張、デフォルトのスタックサイズ削減など。盛りだくさんですが、開発チームとしては「まだまだこれから」という意気込みのようです。

 今後MongoDB関連のイベントが続きます。まず11月15日にMongoDB JPの第7回勉強会、2012年1月第3週あたりに「MongoDB Conference in Japan #2」が開催される予定だそうです。後者は開発元の10genエンジニアが来日する予定だとか。今から楽しみですね。

MSはDenaliの新機能「Crescent」を本邦初公開

 9月28〜29日、マイクロソフトは「The Microsoft Conference 2011」を開催しました。今回のポイントは「クラウド」「デバイス」「ソリューション」の3点。発表直後のWindows Phoneの展示もありました。SQL Serverのブースを覗いてみると、かなり大きくて驚きました。2012年登場予定の次世代SQL Server "Denali"を大きく押し出していました。

 Webで公開済みのDenali自習書のプリントアウトも配布していましたが、すごい人気ですぐに品切れ。追加印刷をするほど人気でした。現時点では3本ほど公開されていますので、これらの自習書も参考にどうぞ。

 展示会場にあるコンピュータではDenaliが動作していました。特別大きくアピールしていたわけではありませんが、実は今回出展したDenaliの目玉は本邦初公開となる「Crescent」の実物でした。このCrescentはデータをグラフなどの形で視覚に訴える表示をするツールで、Microsoft Silverlightを利用して、データベースにあるデータと表示方法をカスタマイズしていくと、見栄えのするレポートを作成できるというものです。

 会場のコンピュータでは、飛行機を販売する会社のデータベースをサンプルとして展示していました。ユーザーが商品一覧をリスト表示にしたり、カード型表示にしたり、売上のグラフをアニメーション表示するなど、とても表現力のあるレポート作成ツールでした。作成後でもSilverlightからその場で表示項目や設定などを変更できて便利です。

 セッションではDenaliの代表的な特徴となる「SQL Server AlwaysOn」に関するものがいくつかありました。SQL Server AlwaysOnとはSQL Serverの可用性を高めるための技術の総称でもあります。詳しくは「次世代SQL Server“Denali”の姿に迫る」をご覧ください。

 それから、少し前にDenaliをApache Hadoopに接続するコネクタである「SQL Server Connector CTP for Hadoop」が公開されました。


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Google App EngineでRDBMS「Google Cloud SQL」
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