HANAはSAPの中軸製品になれる?
2012/6/18
マイクロソフトとIBMがタッグ、夢のコラボセッション
5月15日、IBMは「PCサーバ&ストレージ 販売フォーラム in 東京」を開催しました。この中で「SEさま必見!!BigData 時代の BI システム提案 ―IBM System x + SQL Server 2012 で実現する『見せる化提案』とは―」と題し、IBMとMicrosoftがコラボしたセッションがありました。
セッションでは日本マイクロソフト サーバプラットフォームビジネス本部 クラウド&アプリケーションプラットフォーム製品部 エグゼクティブプロダクトマネージャ 北川剛氏(写真左)が、「ビッグデータを背景にMicrosoft SQL Server 2012を活用する方法」をデモも交えながら解説しました。これだけなら普段のSQL Serverの紹介と同じですが、この日の北川氏は「これまでサーバの性能不足で妥協を強いられていたとしても、IBM System xを使えば詳細なデータで分析ができるようになります」とIBMを後押ししていました。
続いてIBMからは、日本IBM システムx事業部 システムズ&テクノロジー・エバンジェリスト 柴田直樹氏(写真右)が登壇。同日はIBMがx86サーバのエントリーモデル新製品7機種を発表したこともあり、柴田氏はMicrosoft SQL Serverにフィットする最新ハードウェアとしてIBM System xを紹介し、仮想化環境やストレージ技術について解説しました。
なんと意外な組み合わせ! どうしてこのようなコラボセッションが実現したのでしょうか。今回のセッションを主導した柴田氏に聞きました。
「今回のイベントは主に中小企業を対象にしています。そうした現場ではやはりマイクロソフトオフィス製品と親和性の高いSQL Serverが親しみやすく、好まれる傾向があります。それでマイクロソフトから直々に北川さんに来ていただいてSQL Serverを紹介してもらいました」(柴田氏)
なるほど、お客さまの立場を考えての提案だったのですね。「マイクロソフトとの接点はどこから?」と聞くと、実は柴田氏は以前マイクロソフトに勤めていたのだとか。北川氏と同僚だったことはないそうですが、前職の人脈を生かして実現したセッションでもあったようです。
北川氏に話を聞くと「マイクロソフトとしてはSQL Serverの普及につながればサーバのベンダにはこだわりません。みんな仲良く、ね」と笑っていました。
カジュアルかガチュアルか、初心者大歓迎MySQLイベント
5月29日、オラクルにて「MySQL Beginners Talk」が開催されました。中心となって動いたオラクルの梶山さん(しかし当日は無念の自宅待機)のブログに発表資料が集まっています。当日は「セキココ」も導入し、誰がどのあたりに座っているかがわかる仕組みになっていました。
最初のセッション「初心者向けMySQLの始め方」を担当したのは@tmtmsこと「とみたまさひろ」さん。冒頭で「この中でMySQLの初心者の方はいますか?」と挙手を求めると、何人か手が挙がりました(写真)。とみた氏は会場を見渡して「にせ初心者の方も何人かいるようですね」とぼそっと一言。これが当日の名せりふとなり、ことあるごとに「にせ初心者」という言い回しで会場が沸きました。
初心者向けと言いながらも、「localhostと127.0.0.1は違う」(前者はUNIXソケットで、後者はTCP/IPで初心者がハマる)と初心者でない人にもためになる情報が多くありました。むしろそれ以上だったかもしれません。「カジュアル」なようでいて、実際は「“ガチ”ュアル」という指摘もありました。それでも多くの人が楽しんでいたことは間違いありません。
6月27日にはこのイベントの福岡版となるMySQL Casual Talks @gumi福岡が開催されます。福岡近郊の方はぜひどうぞ。
エンジニアの悩みと問題には、みんなが集まること
7月21日、JPOUG(Japan Oracle User Group)が「JPOUG> SET EVENTS 20120721」を開催します。
昨年8月号にて発足をお伝えしたのを覚えておいででしょうか。あれ以来、オープンソースカンファレンスでLTを行ったり、Oracle OpenWorld期間中に開催されたUnconferenceにて交流を行うなど、着実に活動を進めてきています。
合い言葉は「孤独を鼓動に」。ここには、「ボードメンバーが考えるエンジニアの孤独と問題に対して、集まれば何か変わる」という期待が込められています。エンジニアにとって「専門分野について語れる仲間」は大事です。オラクルを使うユーザーなら足を運んでみてはいかがでしょう。
ではまた来月、お会いしましょう。過去記事もどうぞ!
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