.NET TIPS Visual Studioの起動を速くするには?[VS 2005、VS 2008]デジタルアドバンテージ 遠藤 孝信2009/02/12 |
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Visual Studio 2005(以下、VS 2005)やVisual Studio 2008(以下、VS 2008)には、余計な表示や処理を省き、動作を速くするためのオプションがいくつか用意されている。ここではそのうち、起動に関するものを2つ紹介する。
なお以降ではVS 2008を用いて解説するが、VS 2005の場合でも操作は同じだ。
スプラッシュ・ウィンドウを非表示に
VSの起動時には、IDEが表示される前に、画面中央にスプラッシュ・ウィンドウがまず表示されるが、これは非表示にできる。これには、devenv.exe(=Visual Studio本体の実行ファイル)を実行する際に「/nosplash」オプションを付ければよい。
通常、VSの起動は、Windowsの[スタート]メニューから[すべてのプログラム]−[Microsoft Visual Studio 2008]−[Microsoft Visual Studio 2008]を実行するため、/nosplashオプションは、このメニューのショートカットに設定しておくと便利だ。
これにはまず、メニューの[Microsoft Visual Studio 2008]の項目を右クリックしてコンテキスト・メニューから[プロパティ]を選択し、以下のようなプロパティ画面を開く。そして「リンク先」の文字列の最後に「/nosplash」を追加すればよい。
スプラッシュ・ウィンドウを非表示にする設定 |
[Microsoft Visual Studio 2008]のリンク先の最後に「/nosplash」を追加する。 |
以降はこのメニュー項目を実行すれば、スプラッシュ・ウィンドウを表示しないでVSが起動するはずだ。
スタート・ページを非表示に
VSを起動してIDEが表示される際には、デフォルトで「MSDN online更新情報」などを含んだスタート・ページが表示されるが、これはVSのオプションを変更することで表示しないようにできる。
オプションの変更は、VSのメニューの[ツール]−[オプション]を選択し、次の[オプション]ダイアログを開いて行う。
スタート・ページを非表示にする設定 |
左側のツリーで[環境]−[スタートアップ]を選択し、既定で「スタート ページの表示」となっているのを「空の環境の表示」に変更する。 |
起動時間の計測
以上2つの設定により、実際にどれくらい起動が速くなるのか、筆者のPC(CPU:Intel Core 2 Duo 2.4GHz、メモリ:3Gbytes)で計測してみた。計測には「TIPS:ほかのアプリケーションを起動して入力可能になるまで待つには?」で紹介しているサンプル・プログラム(startbench)を使用した。なお、起動時のオプション設定を行うには、次のような行をプログラムに追加しておく必要がある。
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Processオブジェクトへの起動オプション設定 | |
Processクラスのインスタンス(変数p)を作成している行の後に、これを追加する。 |
結果は次のようになった。
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各設定での起動時間 | ||||||||||
微々たる時間ではあるが、起動が速くなっているのを確認できた。
カテゴリ:Visual Studio 2005 処理対象:IDE カテゴリ:Visual Studio 2008 処理対象:IDE 関連TIPS:ほかのアプリケーションを起動して入力可能になるまで待つには? |
「.NET TIPS」 |
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