連載
NAgileで始める実践アジャイル開発

第5回 常時結合のススメ

NAgiler 黒石 高広
2006/11/25

■■5. まとめ■■

さて、今日は常時結合について学んできたがどうだ、感想は?

 

常時結合は、開発者間のズレを解消する教えということでしたね。私も彼氏とすれ違いが生じないように、まめにコミュニケーションを取るようにしたいと思います。さっそくメールしよっと

 

(がくっ)そっちか……まぁよい。常時結合はあくまでプラクティスの1つにすぎん。例えば、ほかに影響がありそうなコードを誰にも相談せずに勝手に変更したり、何か問題が発生しても誰かが解決するだろうという姿勢で誰も手を付けようとしたりしないのではまったく意味がないからな。ソース・コード管理システムやCIサーバなどの導入も重要だが、それ以上にチーム内のコミュニケーションが重要であることも忘れるでないぞ。

 

(メールを打ちながら)はい! 頑張ります。

 

……まぁよい。では滝よ、最後に今日はこの言葉を贈ろう。

   

まずは始めてみること、そして続けることが大切だ。難しいことをアレコレと考える必要はない。最初から完ぺきにできる人間などいないし、また完ぺきにできる必要もない。失敗を恐れずに始めてみて、改善を繰り返しながら続けていくことが重要なのだ。継続というのは言葉で書いてしまうと簡単だが、実際はとても難しいものだ。

 

確かに、私もいまダイエットしてるんですが、なかなか続けられなくて……。

 

そっちか……今日はどうも話がかみ合わないな。まぁよい。常時結合を導入し実践することで、ソフトウェアの変更を容易に行うための基盤が整う。つまり継続的にコードを修正し、ソフトウェアの品質向上に取り組むことができるようになるのだ。これこそ、まさにソフトウェアの継続的な改善、「継続は力なり」だな。これも毛筆で書いておいたので……。

 

はい、はい。壁に貼っておくようにですよね。

 

甘いな。壁に貼るだけでなく、これから毎朝大きな声で3回繰り返して唱和するように。「ケイゾクハチカラナリ、ケイゾクハチカラナリ……」とな。

 

ひ〜、それは勘弁してください〜(涙)End of Article

(Illustrated by 正木茶丸)


 INDEX
  NAgileで始める実践アジャイル開発
  第5回 常時結合のススメ
    1.はじめに
    2.常時結合とは
    3.常時結合を実践するCIサーバ
    4.常時結合を実践するための6カ条
  5.まとめ
 
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