特集:初めてのIronRuby.NETでRuby開発を体験してみようデジタルアドバンテージ 一色 政彦2009/03/11 |
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■Visual Studioを活用したリッチなIronRuby開発
IronRubyではVisual Studio向けのIDE(統合開発環境)がまだ提供されていない(現在準備中らしい)。現時点でVisual Studio 2008のIDEを使ってIronRuby開発を行いたい場合は、次のサイトからサードパーティ(SapphireSteel Software社)製の「Ruby In Steel for IronRuby プレビュー・リリース(アルファ版)」(以降、RIS for IronRuby)のインストール・パッケージ(rubyinsteelpe_ir_2008.zipファイル)を([Download Ruby In Steel For IronRuby]というリンクから)ダウンロードしてインストールするとよい。
このPersonal Editionは無償となっている。次の画面はRIS for IronRubyをインストール後、実行したものだ。
RIS for IronRubyの実行例 |
IntelliSenseの助けやコードの実行など、やはりIDEがあるとスムーズに作業できる。 |
なお、IronRubyではなく、通常のRuby(とRailsとMySQL)の開発をVisual Studio 2008のIDEで行いたい場合は、次のサイトから「Ruby In Steel for Ruby on Rails 1.4(製品版)」(以降、RIS for RoR)のインストーラ・パッケージ(rubyinsteelpe_2008.zipファイル)を([DOWNLOAD RUBY IN STEEL PE 2008]というリンクから)ダウンロードしてインストールすればよい。
こちらもPersonal Editionは無償だが、いくつかの機能(統合デバッガやRuby用のコード・スニペットなど)が省略されている。すべての機能を使いたい場合はDeveloper Editionを使う必要がある。
Developer Editionは、60日間で試用期限が切れるので、続けて利用するにはライセンス(199米ドル)を購入する必要がある。
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IronRubyは、Ruby開発者が.NETを利用する必要がある場面(例えばSilverlightでリッチなWebページを作りたいなど)では有用だと思う。
しかし.NET開発者にとっては、特にIDEもまだ整っていないので、(対話型で手軽にプログラムを書きたいということでもなければ)あえてC#やVisual Basicなどの.NET言語を捨ててまで利用するメリットは現時点ではないように感じる。
もちろんまだ正式版でもないし、IDEは準備中のようなので、今後のIronRubyの発展に期待したい。開発環境がそろってくれば、作業を効率化するためのスクリプト系のプログラムはRubyで素早く書き、業務アプリケーションのような堅固なプログラムはC#で慎重に書くというような使い分けが行えるのではないかと想像している。
INDEX | ||
[特集]初めてのIronRuby | ||
.NETでRuby開発を体験してみよう | ||
1.IronRuby開発の基本 | ||
2.IronRuby特有の機能 | ||
3.Visual Studioを活用したリッチなIronRuby開発 | ||
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