XMLとの連携・活用 |
|
XMLを利用している業務システムの一例として、テンアートニが開発した事例をいくつかご紹介しましょう。
●インターネット保険料見積もりサイト
このサイトでは、見積もりに必要な条件を入力していき、それらの条件から、自動車保険料の見積もりを表示させることができます。
このとき、見積もり条件や、保険料のデータはXMLで保持しておき、データのブラウザへの表示と、ブラウザからのパラメータの入力をXSLTによって行います。こうすることで、データのやりとりを含めた表示イメージの変更や、入力フィールドの変更、データの追加・変更をサーブレット側のロジックをほとんど変更せずに、XSLTの変更によって対応することができます。
図1 XSLTを活用することで、サーブレット側のコード変更はほとんど必要なくなる |
●インターネット保険料見積もり比較サイト
このサイトでは、利用者の希望条件を入力することで、希望に合った見積もりを提供可能な保険会社をリストアップして、その見積もり内容を表示できます。
このとき、各保険会社へ見積もり内容を入力したり、その結果を受け取るためのフォーマットとしてXMLが利用されています。
図2 XMLを中間データとして利用することで、各保険会社の処理に対応できる |
ユーザーが入力した見積もり条件は、いったんデータベースに格納されます。見積もり結果を表示するためには、データベースに格納されたものを、各保険会社の見積もりを算出するエンジンに送信するため、XML形式のフォーマットに変換する必要があります。
- データベースから見積もり条件を参照し、そこで得られたResultSetを、これと等価な中間XMLにいったん変換する
- その中間XMLを各社の見積もり条件に合わせるためXSLTによって変換し、各社ごとの見積もりデータを生成する
- その見積もりデータを各社のサーバに送信し、見積もり結果を、同様にしてXML形式で受け取る
- 受け取った見積もり結果XMLを、1.と同様の中間XMLに変換し、これと等価なSQL文を生成し、データベースに格納する
●携帯電話コンテンツ自動生成ソリューション
携帯電話のコンテンツサービスにおいては、キャリアごとに記述形式が異なり、また、同じキャリアでも端末ごとの表現能力の違いによって、同一内容のコンテンツを複数作成する必要があります。
このコンテンツの内容をXMLで作成しておき、リクエストからクライアント(携帯端末)のキャリアや機種を自動判別し、XSLTによって各キャリア向けのコンテンツ(C-HTMLやHDML/WML、MMLなど)に変換することで、同一内容のコンテンツを個別に作成することが不要になり、コストの低減が図れます。
図3 コンテンツはXML形式で存在する。XSLTで各キャリアが採用する記述言語に従ったコンテンツに変換する |
「Java Solution FAQ」 |
- 実運用の障害対応時間比較に見る、ログ管理基盤の効果 (2017/5/9)
ログ基盤の構築方法や利用方法、実際の案件で使ったときの事例などを紹介する連載。今回は、実案件を事例とし、ログ管理基盤の有用性を、障害対応時間比較も交えて紹介 - Chatwork、LINE、Netflixが進めるリアクティブシステムとは何か (2017/4/27)
「リアクティブ」に関連する幾つかの用語について解説し、リアクティブシステムを実現するためのライブラリを紹介します - Fluentd+Elasticsearch+Kibanaで作るログ基盤の概要と構築方法 (2017/4/6)
ログ基盤を実現するFluentd+Elasticsearch+Kibanaについて、構築方法や利用方法、実際の案件で使ったときの事例などを紹介する連載。初回は、ログ基盤の構築、利用方法について - プログラミングとビルド、Androidアプリ開発、Javaの基礎知識 (2017/4/3)
初心者が、Java言語を使ったAndroidのスマホアプリ開発を通じてプログラミングとは何かを学ぶ連載。初回は、プログラミングとビルド、Androidアプリ開発、Javaに関する基礎知識を解説する。
|
|