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DoJaによるiアプリの開発入門(1)

NTTドコモの公式開発ツールを使おう

服部隆志
http://www.sinsen.org/
http://www.ngy1.1st.ne.jp/~takashi/sinsen_index.html
2001/4/24


Smart&Social」フォーラム
スマートでソーシャルなアプリ開発のための総合技術情報フォーラム

本稿は2001年に執筆されたものです。携帯アプリ開発の最新情報はこちらへ、どうぞ

/fjava/index/index_eclipsejava.html 携帯アプリを作って学ぶJava文法の基礎
Java文法の基礎を楽しみながら学ぶために、携帯電話のJavaアプリを作ってみましょう。携帯電話のJavaだけにとどまらないJava全般の文法の基礎が理解できる初心者向け入門連載です
Smart&Social」フォーラム

今回のおもな内容
DoJaとはなんだ?
公式ツールをインストールする
次回予告

 日本初のJava搭載携帯電話「503iシリーズ」がNTTドコモから発売され、3カ月がたとうとしています。しかし、携帯Javaに関する話題は絶えなく、いまなお新たな問題やその解決法が生まれています。これは非常によいことではありますが、これから始めようとするまだ右も左も分からない人にとっては、その情報量の多さ、複雑さは逆に難解なものとなってしまうことがあるようです。

  DoJaとはなんだ?

 iアプリを作成するにはJava言語を使用するのですが、iモード対応Javaでは専用のJavaライブラリ(iモード拡張ライブラリ)が提供されています。それがDoJaと呼ばれるプログラムの仕様です。この仕様は一般に公開されており、Java言語を使える人であれば個人でiアプリを作成・公開することが可能です。これほどまでに普及した携帯電話で動くプログラムを自分で作ることができるのです。

 もう少し詳しくいうと、DoJaとはiモード対応Java仕様「NTT DoCoMo Profile」の通称で、CLDC(Connected Limited Device Configuration)と呼ばれる基盤の上に構成されたJavaプラットフォームです。同じくCLDCから構成された携帯Javaプラットフォームとして、JフォンやKDDIのauに採用されることが決まっているMIDP(Mobile Information Device Profile)がありますが、DoJaとMIDPはまさにProfileが違うため互換性がありません。

  公式ツールをインストールする

 NTTドコモのiモードではCHTMLをベースとしたiモード対応HTMLを採用し、iモード対応Webページの作成を非常に簡単にしました。同様にDoJaのJavaアプリケーション「iアプリ」でも、公式な開発環境である「J2ME Wireless SDK for the DoJa」がNTTドコモから無償で公開されています。

 では、このJ2ME Wireless SDK for the DoJaをインストールして、付属のエミュレータでサンプルプログラムを実行してみましょう。

●ダウンロード

 iアプリの制作には、サンマイクロシステムズから提供されるJavaの基本開発キットJava2 SDK Standard Edition 1.3以上と、NTTドコモから提供されるJ2ME Wireless SDK for the DoJaが必要となります。それぞれ、各Webサイトからダウンロードします。

 NTTドコモのiモードサイト(All about i-mode)では、J2ME Wireless SDK for the DoJa以外にも「iモード対応Java API向けJava2 Micro Edition Wireless SDKユーザーズガイド」「iモード対応Javaコンテンツ開発ガイド(詳細編)1.0版」「iモード対応Javaコンテンツ開発ガイド(APIリファレンス編)1.0版」などのPDFファイルが公開されています。特に2つの開発ガイドは後々役に立つので、ダウンロードして一読することをお勧めします。

 ほかにも、iモード対応Javaに関するFAQなど、さまざまな情報が公開されているので、一度読まれるとよいでしょう。

※編集局注
 4月23日現在、「アプリケーション作成上の注意点」として、P503iとSo503iにおけるプログラミング上の不具合について掲載している。

●インストール

 まず、Java2 SDKからインストールします。特に問題はないと思います。画面の指示に従ってインストールしてください。

画面1 Java2 SDKのインストール画面(画面をクリックすると大きくなります)

 通常Javaのプログラムを開発するには、javac.exeというコンパイラをコマンドラインから使うためにパスの設定が必要ですが、J2ME Wireless SDK for the DoJaを使う場合はパスの設定がされていなくても動作します(ただし、J2ME Wireless SDK for the DoJa以外の開発ツールで開発する場合は、パスの設定をしなければならないので注意してください。)。

 次に、J2ME Wireless SDK for the DoJaをインストールします。

画面2 J2ME Wireless SDK for the DoJaのインストール画面(画面をクリックすると大きくなります)

 途中、以下のような画面が出ますが、今回は「Typical」のままでOKです。

画面3 J2ME Wireless SDK for the DoJaのインストールではTypicalを選択する(画面をクリックすると大きくなります)

●サンプルの実行

 J2ME Wireless SDK for the DoJaでインストールされる「KToolBar」を実行し、「開く」ボタンを押すと「プロジェクトの選択」というウィンドウが開きます。そこに表示されているプロジェクトが、サンプルに用意されたアプリケーションです。

画面4 KToolBarを実行し、「開く」ボタンを押すと、サンプルのプロジェクトが表示される(画面をクリックすると大きくなります)

 では、試しに「tetris」を開いてみましょう。ウィンドウに「プロジェクト“tetris”は、読み込まれました」と表示されたら実行ボタンを押します。どうでしょう? テトリスのプログラムが実行されましたか?

画面5 サンプルtetrisをエミュレータ上で実行(画面をクリックすると大きくなります)

 メニューバーの右端にある「デバイス」を変更することによって、エミュレータの形状やモノクロ・カラーが変更できます。他のサンプルも一度実行してみてください。

  次回予告

 今回は、J2ME Wireless SDK for the DoJaのインストールからサンプルの実行までを解説しましたが、「早く実機で試してみたい」と思われた方も多いと思います。次回は、実機での簡単なプログラムを予定していますので、しばしお待ちください。

「連載 DoJaによるiアプリの開発入門」


 


 
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