ルートサーバへの問い合わせの多くが無駄なもの? 森下泰宏 (JPRS) |
最近、米国カリフォルニア州に設置されたあるルートサーバへの、1日分のすべての問い合わせに関する分析結果が公開されました(*1)。それによると、ルートサーバへの問い合わせのうち、実に全体の98%が本来不必要なものであり、また全体の70%は全く同一の資源レコードに対する連続した問い合わせか、または同一ドメイン内からの異常な問い合わせの繰り返しであったということです。
DNSはその構造上、ルートサーバに対する負荷が集中しやすいシステムです。しかしこれらの無意味な問い合わせは、ソフトウェアの設定ミスあるいは不具合などによる異常な動作により生じていると考えられ、DNSサーバやリゾルバが正しく設定され、正しく動作していれば本来発生しないものです。
インターネット上でDNSキャッシュサーバやDNSコンテンツサーバを運用しているユーザーは、このような異常な動作によるルートサーバやTLDサーバなどへの無用な負荷の増大を防止するため、DNSサーバの設定内容や使用するソフトウェアのバージョンなどに、常に細心の注意を払うべきです。
(*1)
SAN DIEGO SUPERCOMPUTER CENTER RESEARCHERS FIND UNNECESSARY TRAFFIC
SATURATING A KEY INTERNET "ROOT" SERVER
http://www.sdsc.edu/Press/03/012203_CAIDA.html
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