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Rollei 35TE
ドイツのRollei Franke & Heideck社のシンガポール工場で1979年から1981年にかけて製造されたカメラ。レンズがボディー内に収納される沈胴式のため、携帯時は非常にコンパクトになる。LED式の露出計を備えているが、ピントは目測式。そのため、露出はバッチリだが、ピンボケという写真を大量に排出してしまった。コツをつかんでピントが合うようになれば、非常にきれいな写真が撮れる。なお、レンズはZeissのTessar
40mm/F3.5。 |
九州と沖縄で開催されるサミットのテーマの1つに、IT革命が挙げられているという。デジタル デバイド(Digital
Divide:デジタルの分かれ目、情報の地域格差の意)が議論の中心になるらしい。デジタル デバイドというと、とかく先進国と発展途上国間の問題と受け取られがちだが、日本国内にも大きな格差があるように感じる。
たとえば、企業がインターネットに接続するための専用線の価格だ。現在の専用線の価格は、15km以下と15km超で大きな差がある。地方に行けば行くほど、ISPとの接続に必要なアクセス
ポイントの数は少なくなる。そのため、接続距離が長くなり、15km超による接続が増えることになる。つまり、専用線による接続コストは地方ほど高くなる傾向にあるわけだ。また、IP接続サービスやADSLといった、NTTが新規に始めるサービスも、概ね首都圏、大阪圏が中心だ。無線アクセス
インターネット(FWA)といったサービスも、ほとんどが大都市圏が中心である。
「IT革命によって、地方分権が進む」、「インターネットがあれば、地方でも同じように仕事ができるので、地価の安い地方が有利だ」といった意見を聞く。しかし、このようにインターネット
サービスは首都圏、大阪圏を中心とした大都市圏で安価なサービスが提供され、地方は取り残される傾向にある。むしろ、IT革命によって企業の首都圏への集中が加速されるかもしれない。
インターネットという世界の壁が取り払われたメディアで、地域格差が生じるというのは皮肉な話だ。実は、そういった地域格差を埋めるような施策や情報の提供が必要なのかもしれない。ただ、自分の身を振り返ってみれば、首都圏で生活し、仕事をしていると、それ以外の地域の実情をつい忘れてしまいがちだ。もし、記事中にそういった記述を見つけたら、ぜひとも地域の実情とともにご指摘いただきたい。インターネットというメディアで情報を発信している身として、デジタル
デバイドの解消に少しでも役に立ちたいと思う。
(PC Insiderガイド 小林章彦)
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