第13回 NETMARK+iproute2+TDEフル活用でLIDS総仕上げ


面 和毅

サイオステクノロジー株式会社
インフラストラクチャービジネスユニット
Linuxテクノロジー部
OSSテクノロジーグループ
シニアマネージャ
2006/12/20

 VMwareとiproute2を組み合わせる

 VMwareのホストOSにLIDSを適用し、NF_MARKとiproute2の機能を用いることにより、ホストOSとゲストOSで異なったルーティング情報を持たせることが可能になります。VMwareのゲストOSは、ホストOSからはプロセスに見えるため、いままでのiproute2を用いたルーティングを応用することにより、このような構成が可能となります。

図6 ホストOSにLIDSを適用することでゲストOSと異なったルーティングを行える

 これをさらに応用し、VMwareのゲストOSごとに異なるルーティングテーブルを持たせることも原理的には可能です。

図7 ゲストOSごとに異なるルーティングテーブルを設定する

 ただし、この場合にはゲストOS AとゲストOS Bそれぞれのプロセスごとに異なるMARK値を設定するため、VMwareに手を加えてそれぞれのゲストOSごとに異なるプロセスを起動するように改造する必要があります(ただし、その場合でも起動する最初のファイルを個別に用意してもらえばよいので、改k造は比較的簡単であると思われます)。

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Index
NETMARK+iproute2+TDEフル活用でLIDS総仕上げ
  Page1
rsync+iproute2でバックアップを
  Page2
rsync+iproute2のテスト
さらにサンドボックス化
Page3
VMwareとiproute2を組み合わせる


Profile
面 和毅(おも かずき)

サイオステクノロジー株式会社
インフラストラクチャービジネスユニット Linuxテクノロジー部
OSSテクノロジーグループ
シニアマネージャ

 学生時代よりUNIXに親しむ。1997年からサーバ構築およびセキュリティ全般を扱う仕事に従事、Linuxを使い始める。

 現在はLIDSの普及活動に注力。LIDSユーザ会(LIDS-JP)の立ち上げやLIDS関連文書の日本語化、LIDSを用いたシステム構築の紹介などを行っている。また、サイオステクノロジーでビジネス面でのLIDSの普及活動に注力している。

 2005年12月より、LIDS Teamに参加し、LIDSの公式な開発チームの一員として活動している。

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