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最終回 SECMARKによるネットワークの取り扱い方法
古田 真己
サイオステクノロジー株式会社
2007/2/14
SELinuxの今後
SELinuxはネットワーク機能を持ち始めました。今回紹介したSECMARK/CONNSECMARK以外にも、先にxfrm、さらにレガシーなトラステッドシステムと通信するための、CIPSOという機能が付け加えられています。また、X Window System上の実装としてXAceが、GUIによる設定が可能なsystem-config-selinuxとGUIでSELinuxのトラブルシュートを表示してくれるsetroubleshootなど、着々と新しいテクノロジが準備されています。
開発途中のsystem-config-selinuxは取り上げませんでしたが、いままで唯一のGUIであった、system-config-securitylevelとは比べものにならないくらい進化しています。
いままでのとっつきにくかった部分もどんどん使いやすくなっていくでしょう。いよいよ、これからSELinuxの普及が始まりそうな気がしています。
いままでお付き合いいただきましたSELinuxの連載も今回が最後となります。どうもありがとうございました。この場を借りてお礼申し上げます。
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Index | |
SECMARKによるネットワークの取り扱い方法 | |
Page1 ネットワークとSELinux iptablesとnetfilter SELinux環境のセットアップ |
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Page2 SECMARKとCONNSECMARK SECMARK/CONNSECMARKを使ってみる |
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Page3 SELinuxの今後 |
Profile |
古田 真己(ふるた まさき) サイオステクノロジー株式会社 学生時代にUNIXマシン欲しさ、触りたさに秋葉原へ通い詰める。秋葉原でAT互換機や中古UNIXマシンの販売などを経て、IT業界に転職。その後Linuxのエンタープライズ分野での性能評価や、構築案件などを経験し、2004年にテンアートニ(現・サイオステクノロジー)入社。RedHat Linuxのサポート業務、構築案件に取り組んできた。 現在はサイオステクノロジーでSELinuxの調査・研究、ビジネスでの普及活動に注力している。 |
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