特集 Windows Server 2003完全ガイド
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Microsoft Identity Integration Server(MIIS)2003は、各種のIDデータ・ストアのIDデータを管理する複数のコンポーネントで構成される。
MIISの構成 |
管理者は、MIISのIDデータをIdentity Managerグラフィカル管理ツールやコマンドライン、スクリプト経由で管理する。これはMIISによるWindows Management Instrumentation(WMI)のサポートを利用している。
■接続先のデータ・ソース(Connected Data Sources)
IDデータを備えたディレクトリやデータベース、アプリケーションであり、MIISがこれらを統合する。
■管理エージェント(Management Agent)
接続先の各データ・ソースをMIISにリンクし、接続先のデータ・ソースとMIISとの間のデータ移動を担う。MIIS 2003 Enterprise Editionは、Active
Directory(AD)、Active Directory Application Mode(ADAM)、Lotus Notes/Domino、Sun Directory
Server(iPlanet)、Oracle 8i/9i、大多数のエンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)および人事管理アプリケーションなど、多数のIDストア用の管理エージェントを内蔵している。さらに、IDデータは各種のデリミタ付きのテキスト・ファイルとして移動できる。また、カスタム拡張機能を作成し、管理エージェントに機能を追加することも可能だ。
■コネクタ空間(Connector Space)
IDデータの移動や操作を行うための中間準備エリア、または作業空間である。実質的には接続先のデータ・ソースのミラーであり、操作すべきIDデータのサブセットを持っている。
■メタバース(Metaverse)
MIIS内のデータベース・テーブルのセットであり、すべての接続先のデータ・ソースを統合または結合したIDデータを含んでいる。メタバースは、IDデータをある人物に関する判読可能な情報に翻訳し、その情報は単一の統一ビューで利用できる。
IDデータの変更は管理エージェント経由で開始され、コネクタ空間で実施される。管理者はIDデータの変更方法を定義したルールを設定できる。ルール上変更が許可されるなら、結果のデータはメタバースに書かれる。するとメタバースはこれらの変更をほかの接続先のデータ・ソースのコネクタ空間に送り、それぞれの管理エージェントは再度ルールを適用して、接続先のディレクトリに変更を伝達すべきか判断する(図の例では、変更をLotus
Notes/Dominoに戻すことがルール上禁止されている)。
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[特集]Windows .NET Server 2003完全ガイド | ||
ADとメタディレクトリ・サービスが切り開く次世代の組織内ID管理 | ||
1.ID管理の重要性と難点 | ||
コラム:MIISのアーキテクチャ | ||
2.Windows Server 2003の最新ADテクノロジ | ||
Windows Server 2003完全ガイド |
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