特集 Windows Server 2003完全ガイド 強化されたリモート・アクセス・ソリューション 2003/04/01 Copyright(C) 2003, Redmond Communications Inc. and Mediaselect Inc. |
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本記事は、(株)メディアセレクトが発行する月刊誌「Directions on Microsoft日本語版」 2003年3月15日号 p.6の同名の記事を許可を得て転載したものです。同誌に関する詳しい情報は、本記事の最後に掲載しています。 |
注意:本コーナーは、当初「Windows .NET Server 2003完全ガイド」として記事公開を開始 しましたが、その後マイクロソフトは、製品名称から「.NET」を取り、「Windows Server 2003」と改めました。この名称変更以降の記事については「Windows Server 2003」の表記で統一していますが、それ以前の記事については、基本的に公開時点での「Windows .NET Server 2003」をそのまま使っています。ご了承ください。 |
Windows Server 2003のターミナル・サービスと仮想プライベート・ネットワーク(VPN)のコンポーネントには、新機能や段階的な改良が加えられている。このため企業は、アプリケーションや情報に対し、LAN接続と変わらないスムーズなアクセスを求めるリモート・ユーザーを支援しやすくなった。この新機能により、企業はリモート・ユーザーをサポートしやすくなるが、Windows 2003 Terminal Services(TS)の新ライセンスモデルでは、一部の企業のコストは上昇する。
リモート・ユーザーのサポート強化
企業がリモート・ユーザーのサポートを進める最大の理由は、彼らが社内LANから離れているときの生産性を維持する必要があるからだ。従業員とビジネス・パートナーは、どこにいようと電子メールや業務アプリケーションなどの情報にアクセスする必要がある。顧客先で働いている販売スタッフや在宅勤務ないし出張中に仕事をしている従業員、ビジネス・パートナーは、リモート接続してアプリケーションとデータにアクセスし、ビジネス取引にかかわる通信とコラボレーションを行い、取引を完了できなければいけない。
Windows Server 2003ではリモート・ユーザーをサポートするために以下の2つのサービスを用意している。
■ターミナル・サービス(TS)
ユーザーはTSを用いて、Windowsサーバ上で稼働するアプリケーションとやりとりをする。ユーザーのクライアント・マシンでは入力操作と出力表示が行われる。TSは、通信帯域幅の変動する接続回線を介して電子メールなどの典型的ビジネス・アプリケーションにアクセスするには、最適なソリューションである。しかしオフラインで仕事をしなければいけないユーザーへのサポートはなく、グラフィックスを多用するアプリケーションにもうまく対応していない。
■仮想プライベート・ネットワーク(VPN)
Windows VPNプロトコルを用いることで、リモート・ユーザーはインターネット経由で社内ネットワークに接続できる。ユーザーのクライアント・マシンは接続と認証を終えると、ネットワークに直接接続した場合と同じように機能する。ただし接続速度(ダイヤルアップ・モデムかブロードバンドかなど)の制約を受ける。フルタイムのネットワーク接続が利用できない場合や、アプリケーションがWAN(広域ネットワーク)にうまく対応しないためにリモート・ユーザーが社内データをオフラインで使う必要がある場合はVPNが望ましい。しかし大容量ファイルのクライアント・マシンへの送受信は、データを元の場所に置いたままTS経由でアプリケーションを稼働させるよりも時間がかかるかもしれない(VPNに関する詳細情報は、Directions
on Microsoft日本語版 2002年2月15日号の「Windows VPNのセキュリティを強化するIPSec」を参照)。
上記の2つのサービスは同時に使用できる。TSをVPN上で稼働し、柔軟なリモート・アクセス・ソリューションをユーザーに提供することが可能だ。
INDEX | ||
[特集]Windows .NET Server 2003完全ガイド | ||
強化されたリモート・アクセス・ソリューション | ||
1.ターミナル・サービスの強化 | ||
2.仮想プライベート・ネットワークの強化 | ||
Windows Server 2003完全ガイド |
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