Windows 2000 Insider 編集後記 2000年9月 |
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競争は実質高速化の母?私が主宰する(有)デジタルアドバンテージは、都心から電車で30分ほど離れた多摩地区の一角、調布という場所にある。調布を選んだ理由は、都心からは離れているため、まずは家賃が安いこと。その割には特急停車駅であることから、都心への便はそれほど悪くない。またスタッフの多くが多摩地区在住であり、満員電車に揺られないで通勤できるようになるという点も重要だった(毎日ガマンして通勤している読者には申し訳ない話だが)。 SOHOの常時接続といえばOCNエコノミー幸い、手頃な広さと家賃の事務所があったので、さっそく契約した。それから、かれこれ2年以上になる。立地条件は気に入っている。しかし活動を始めてから分かったことだが、通信手段のほとんどをインターネットに頼るSOHOとしては、致命的な問題があった。 SOHOにおけるインターネット常時接続といえば、OCNエコノミーが代表的である。周知のとおり、これは最大128kbpsでの接続を月額3万2000円(サービス開始当初は月額3万8000円だった)で提供するサービスだ(OCNエコノミーに関する説明ページ)。特に迷うことなく、私たちもこのOCNエコノミーを導入することにした。 ベストエフォート型のワナこれも周知のとおり、OCNエコノミーでは、1つの128kbpsのフレームリレー回線を、最大24回線で共有する(ルータを共有する)。つまり128kbpsというのはあくまで理論上の「最大値」であって、実際には同じルータに収容されるユーザーのトラフィック次第によって、各ユーザーの実質通信レートやインターネットの使い勝手は大きく変わってくる。 この点、弊社が収容されたルータには、かなりヘビーにインターネットを使うユーザーがいるようで、当初からトラフィックは「重め」であった。トラフィック・パターンも特異で、明け方が少々軽くなったり、昼の12時から数分間、午後3時から数分間が一時的に軽くなったりすることを除けば、残りはのべつまくなしに重い。明らかに、人間ではない、ソフトウェアか何かにより、機械的、組織的にインターネットに負荷がかけられている。しかも時間が経つにつれて症状はひどくなり、いよいよ、電子メールのPOPがタイムアウトするまでになった(諸般の事情により、メール・サーバは自前ではなく、外部のものを使用している)。いくら「ベストエフォート型」とはいえ、これでは実用にならないとNTTコミュニケーションズに苦情を言ったところ、「トラフィックが重い場合に、1ユーザーで使える帯域を制限する対策」というのをとってくれて(技術的には、複数ユーザーからのトラフィックがある場合に、1ユーザーあたりの帯域を128Kbps以下に制限するという方法らしい)、タイムアウトは回避されるようになったが、全体的に重いのは相変わらずである。 NTTアリ地獄もちろん、OCNエコノミー以外の接続手段も検討した。しかしここ調布では、日本テレコムのODNエコノミーは選択不可、ADSLサービスや無線サービスもなく、頼みの綱のケーブル・インターネットも、サービス準備中とのことで、いつになるやら分からない。どうしてもとなれば、OCNエコノミーの上位版で、帯域確保型サービスのビジネスOCN、OCNバックボーン回線に直結するスーパーOCNなどがあるが、アクセス回線料金なども含めると、それぞれ7万円/月、10万円/月程度と、立派なお値段だ(先ごろ開始されたフレッツISDNも選択可能ではあるが……)。 多少は高くてもOCN上位版サービスに格上げするか、それともケーブル・インターネットのサービス開始を待つか、あるいは事務所を引っ越すか? なかなか表示されないWebブラウザのウィンドウを見ながら、悶々と考えさせられる日々が続いていた。 ついにケーブル・インターネットがやってくる、とそのとたん!そんなある日、事務所に来てみると、調布ケーブルテレビジョン(地元のCATV局)からお知らせが届いていた。中身を見ると、「インターネットサービスに向けた幹線設備改修工事のお知らせ」と「ケーブル・インターネットの先行予約申込書」であった! さっそく、OCNエコノミーからケーブル・インターネットに乗り換える準備にかかろう! しかしこれから数日後、いつになくインターネットが軽くなった。実際、OCN側のWebサーバへのpingの応答時間も、今までは数百msecが当たり前だったのに(ひどいときは5,000msecを超える場合もあった!)、数十msecといやに速い。そしてOCNから1通のメールが届いた。これによれば、「回線の増強工事を行った」とのこと。あれだけ苦情を言っても抜本的な対策はなされなかったのに、ケーブル・インターネットがやってくると分かったとたん(?)、ずいぶんと絶妙なタイミングでの「回線増強工事」ではないか。 もちろん、単なる偶然という可能性はあるし、いつまでこのような状態が維持されるのかも不明である。しかしいずれにしろ、インターネットの普及とは、いろんな意味で独占から競争に日本が脱皮することなのだなぁと実感させられた一件であった。 (Windows 2000 Insiderガイド 小川誉久) |
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