Windows 2000 Insider 編集後記 2000年12月

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いまさらPalmデビュー

 昔から私は、記事を編集している最中に全然違う企画を思いついたり、誰かとミーティングしている最中にそれとはまったく関係のないTo Doを思い出すなど、思考回路が混線しているフシがある(皆さんはどうですか?)。こんなとき、会社の机に向かっていれば、机上のOutlookのメモ帳に企画アイデアをメモするなり、To Doリストに新規項目を追加すればよい(数年前から個人情報管理にOutlookを使用)。問題は机に向かっていないときだ。特に多いのは車の中。私は自家用車で通勤しているのだが、この途中でひらめくことが少なくない。具体的なスポットで言えば、多磨霊園のど真ん中を横切っているときや(心霊パワーか?)、調布飛行場と東京スタジアムの脇をいく見通しのよい新設道路を走っているときが多い気がする。こういうときのひらめきは、メモしておかないとすぐに忘れてしまうのだが、さすがにノートパソコンを開いて、1分も2分もハイバネーションから立ち上がるのを待つのはガマンならないし、何よりハンドルがじゃまで、運転席ではノートパソコンなどとても操作できたものではない(もちろん、操作は車を停止してのこと)。

筆者の個人情報環境

これまでは、ミーティング・メモやちょっとしたメモにはシステム手帳を利用、電子メール、スケジュール、To DoリストはノートPCのOutlookを利用していた。はたして、Palmの参入によって筆者の21世紀の情報環境はどう変わるのか!?

 そこで今さらながら、Palm m100を購入。それまでも、パソコン・ショップのPDAコーナーは気になっていたし、ミーティングで相手がPDAを持っていると、「ホントに便利ですか?」などと失礼な質問をしていた。けれど、脱サラして不毛な社内調整から解放されて以来、スケジュールはそらで覚えられるほどシンプルになったし、外出しなければ、いつでもデスクトップにパソコンがある。いつしか、私にはPDAは無駄遣い、と考えるようになった。

 しかし思うところがあり、また値段も2万円以下と安かったこともあって、衝動買いしてしまった。以前から私は、「安物買いの銭失い」的な傾向を周囲から指摘されており、今回もPalmシリーズとしては最安のm100を選ぶあたりはそのパターンだろうと冷ややかな視線を浴びつつも、いざ買って使ってみるとやっぱり便利だ。Palmなら、スイッチを押せばすぐに操作可能な状態になるので、ちょっとしたメモくらいなら、信号待ちの間にスイッチを入れて、メモし、スイッチをオフにできる。グラフィティ入力は厄介だけれど、自分が分かればよいので、多少の入力ミスは気にしないことにしている。

 長年愛用のシステム手帳は、これにてお払い箱、といいたいところだったが、やはり素早くメモを取るにはペンと紙は手放せない。場合によっては、フルスペックのノートPCも持ち歩く必要がある。結局のところ、私のカバンはまた少し重くなることになった。

 Palm m100を購入してはや2週間。Palmがもてはやされる理由がちょっぴり分かった気がしたし、PDAがらみの記事企画もひらめいた(もちろんPalmにてメモ)。現在、企画の実現に向けて周囲を説得中。こうご期待。End of Article

(Windows 2000 Insiderガイド 小川誉久

 

 編集後記

■「来たるべき21世紀」とうい言葉を何かにつけて刷り込まれてきた私のような年代(1962年生まれ)にとって、「来るべき21世紀がとうとう来てしまった」というのは、何とも感慨深いものがある。子供時代に夢見た「21世紀」は、ある部分は現実になったけれど、一方では、それと引き替えに失ったものも小さくない気がする。
 手前味噌ながら、次は「来るべき本格的IT普及時代」といったところか。21世紀は否応なしに「来てしまった」感が強いが、本格的IT普及時代への道を切り開くのは、ほかでもない、読者を含む私たちだろうと思う。その時代が「来る」とき、ぜひとも晴れ晴れとした気持ちでいたいものだ。

 読者の皆様、いつもご声援をいただきありがとうございます。来年も変わらずご支援いただけますよう、お願い申しあげます。
小川

■今年最後の(今世紀最後の)大無駄遣いとして、ソニーのHDDビデオレコーダーを買ってみました。ちょっと高いのと、ディスクの容量が少ないのが難点だけど(実は、そこらで売ってる大容量のIDEディスクに換装できるらしいが、よい子はマネしないように)、それ以外は欠点なし。はっきりいって便利すぎ。テープを数本用意して、テンポラリとして使い回しているような用途にはぴったりの製品だ(本当に保存したければ通常のVTRにダビングすればいいし)。録画した番組の頭出しは一瞬だし、早送りや巻き戻しもまったく待ち時間なしってのがいい。でも一番便利なのはEPGを使った番組予約かも。番組表から番組を選んでボタンを押すだけで予約完了(CSじゃあたり前だけど)。いちいちチャンネル選んだり、時間をちまちま入力する必要がない。もうすぐ21世紀だけど、前世紀のビデオは面倒だったよなぁ、あはははっ、という感じだ。
 ところでその21世紀ですが、21世紀末には世の中はどうなってるんでしょうね。映画「FIRST CONTACT(STARTREKシリーズ)」みたいにワープ航法でも開発されて、異星人とコンタクトなんていうのを期待したいところですが、ちょっと望み薄かも。でも、せめて月とか火星ぐらいには進出していてもらいたいもんですなぁ(まぁ金さえあれば可能だろうが)。もちろんコンピュータだって高度な知性を備えていて、人間よりも賢くなっているかも。少なくとも、プログラムのコードを一行ずつ書いたり、デバッグする必要はなくなってるだろうなぁ。あっ、でもそういうのもレトロな趣味としては面白いかも。前世紀のコンピュータはこんな面倒なことしないと動かなかったんだってさ。前世紀の奴らって暇だったんだねぇ、なんてね。 (打越
  ■21世紀に先駆けて引っ越すことにした。毎日片道2時間の通勤はもうやっていられない。新しい住みかは、会社から歩いて5分もかからないところだ。これでC#でプログラミングする時間もとれる(はず)。ADSLも引けて(たぶん)、いまさらながらついに念願の常時接続だ。来世紀は久しぶりにコンピュータ三昧の毎日を送れそうだ。(遠藤)

■2000年はいろいろあった年だった。2000年問題はどうなった? から始まり、Windows 2000の発売、.NET構想の発表とInsiderも大忙しだった。個人的には4年生になったので研究室所属があり、卒業研究も始まった(これは新世紀にもまだ少し続いているが)。夏には人生3度目、そしてたぶん最後の入学試験を受けた。いろいろと忙しい年ではあったが、どれも向こうからやってきて、なかなか自分のスケジュールを自分で決めることができなかった。さて、新世紀初めの年はどんな1年になるのだろうか、いやどんな1年にしようか、楽しみだ。21世紀もよろしくお願いします。(井口

■先日本棚を整理していたとき、小学生のときに使っていたノートが出てきた。
懐かしく思いパラパラと見ていたら、ある文章に目が止まった。その文章には、当時小学生の私が未来の自分を夢見て、「〜の職業につき、〜歳で結婚して、〜歳で…」という内容が書かれていた。読み進めれば進めるほど、あまりにも今の自分とはかけ離れていて、めまいがした…。この内容に追いつくのはいつのことになるのだろうか。(銭高)
 

 Windows 2000 Insider STAFF

   
 
ガイド(編集人・編集長) 小川 誉久
タイトル
デザイン
谷原 正則
ガイド(副編集長) 打越 浩幸
制作
河本 茂美
構成エディタ 塩田 紳二
編集 井口 圭一
銭高 順
編集・著作 Digital Advantage
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