Windows 2000 Insider 編集後記 2001年1月

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電子メールは電話ではない

 電子メールがなかったら仕事にならない、という人は少なくないだろう。「こんな面倒なもの、使うのはコンピュータ・エンジニアくらいのものだ」とタカをくくっていたのは昔の話、今や子供から大人まで、遊びに仕事に、連絡は「メールで入れとく」のは常識となった。

 従来であれば、内線電話や回覧板で流通していた社内の情報や、外線電話やFAXに頼っていた社外の取引先との連絡など、すべての情報交換が電子メールで一元的に行えるようになってきた。メールなら送受信したメッセージの履歴を残せるので、いわゆる「言った言わない」という不毛なすれ違いがなくなるし、電話のように相手の時間に強制的に割り込まなくてもよいので、いつでも気にせずメッセージを送ることができる。電話ではなかなか連絡がとれなかった外出がちな相手でも、メールなら素早く、確実にメッセージを伝えることができる。実際、相手がメールのヘビー・ユーザーなら、電話をかけるよりも、メールを送ったほうが素早い応答を得られるということが少なくない。

 最近では、携帯電話のメール受信機能を使って、デスクトップ・パソコンで受信しているメールを、そのまま携帯電話機にも転送している人が増えている(何を隠そう、筆者もその1人だ)。ほとんどの携帯メールでは、メールが局側に到着すると同時に、メッセージそのものが携帯電話機に転送されるので、携帯電話機さえあれば、いつでもどこでもメール・リーチャブルになる。

 一般認識として電子メールは、情報を効率運用するためのツールと位置づけられている。確かに、音声電話やFAXに比べれば、単位時間内により多くのコミュニケーションができるし、過去にやり取りした情報を素早く検索することもできる。メーリング・リストなどを活用すれば、チーム内の情報共有も簡単・確実だ。

 しかし自分自身の反省も込めて言うと、こうしてメールの活用が高じてくると、メールにばかり注意を奪われて、肝心の仕事が後回しになってしまうことがある。作業途中であっても、メールが到着すると、そのチェックと(必要なら)返信を最優先してしまうということだ。本来は、本業があって、その本業の進捗を効率化するためにメールがあるはずなのに、いつしか立場が逆転して、メールの合間に本業をしているような状態に陥ってしまう。

 いつだったか、米Microsoft社のあるプログラマが書いたもので、「電子メールを常時チェックするなど時間の無駄。私は朝と昼休み後、退社前以外はメールをチェックしないし、返事も出さない。急ぎの要件なら電話をかければよい」という内容の記事を読んだ。比較的個人プレー色の強いプログラマだから、ということも多少はあるかもしれないが、行き過ぎたメール崇拝主義にはブレーキをかける必要があるだろう。

 それでは、メールとどの程度の距離を保つのが適切なのか? 残念ながらこの答えは、ユーザーそれぞれが自分自身で見つけるしかない。知識労働の効率化に対する挑戦は、まだ始まったばかりである。End of Article

(Windows 2000 Insiderガイド 小川誉久

 

 編集後記

■困ったことに、この冬は週末になると雪が降る。いつもの週末は、子供にはかわいそうと思いながらも、家で仕事をしたりしている。しかし滅多に降らない東京で雪とあっては、遊んでやらないわけにはいかない。完全防備で子供2人と犬を連れ、近所の公園へ。ソリ、雪だるま、かまくら、雪合戦のフルコース。「犬は喜び庭駆け回る」というが、これは本当。子供は平気な顔をしているものの、こちらはあまりの寒さに、思わず映画「八甲田山」がフラッシュバックした。ハードな週末だ。小川

■ドリームキャストがとうとう逝ってしまいました。合掌。車系のゲームが大好きな私としては、DCはほとんどSEGA GT専用マシンと化してました。ゲーム機がまた1つなくなるのは寂しいですが、何種類も乱立するのもムダなので(買うのも大変だし)、もっと減ってもらってもぜんぜんかまいません。ハードじゃなくて、ソフトの方で勝負してくれぃ。ただしゲーム機向けのソフトはお手軽すぎるのが多いので、PCも手放せません。特にフライトシミュレータものは、ゲーム機のものはお話になりませんから。そういう意味では、ほぼPCアーキテクチャを踏襲するX-BOXに、MS FlightSimulatorみたいなのがそのまま移植されるのではと期待してますが、どうなることやら。いずれにしろ、そろそろ本物のコックピットや運転席といった入力装置も作って欲しいです。いくら画面がきれいでも、ちっちゃいスクリーンじゃ興ざめ。上下左右360°全方位型ディスプレイの中で飛行機やヘリを飛ばしてみたいのですが、あと何年くらい待てばいいの?(打越
  ■2001年1月末日、引っ越したおかげでついに我が家にも常時接続環境が導入された。今までテレホーダイを余儀なくされていた私にとってはまさに夢のようだ。今回申し込んだのは@nifty+eAccessのADSLだ。申し込みから開通まで約1カ月待たされたが、Windows 2000用のUSBモデム・ドライバも入手可能になったし、今日(1/31)の朝から下り1.5Mbpsにスピードアップされているし言うことなしだ。会社にいる間、何もダウンロードしないで放っておくともったいなく感じるのは今だけか。(遠藤

■今持ち歩いているノートパソコンのOSにはWindows 2000を入れて使っているのですが、 大学の研究室ではSolarisのネットワークが組まれていて、X Windowが表示できないと何かと不便なので、市販のX Serverを入れています。さらに最近、SFU(Services For UNIX、詳しくは製 品レビュー)もインストールして、UNIXライクなコマンドラインを満喫してます。 今までSamba経由でアクセスしていたNFSも直接mountできてまさに快適。NISサーバ もできるみたいだし、研究室の隣の席で忙しそうにキーをたたいている今の管理者が卒業したら全部Windowsで…なぁんてことは考えてませんよ(^^;(井口

■今年初めのスキー:お正月、スキー道具一式を車に積み、小雪の中いざスキー場へ。徐々に雪が強くなってはきたが、そのうちやむか、これ以上は強くならないだろうと思い、高速道路を目指す(このときに戻ればよかった…)。高速に近付くと「通行止め」の表示が。しかたがないので国道を使い山を目指す。途中、前を走っている車のテールランプが見えない。一面真っ白。交通情報を聞くと、この先も通行止めらしい。結局スキー場に行ける道がないことに気付き引き返す。無念。
(銭高)
 

 Windows 2000 Insider STAFF

   
 
ガイド(編集人・編集長) 小川 誉久
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デザイン
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ガイド(副編集長) 打越 浩幸
制作
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構成エディタ 塩田 紳二
編集 井口 圭一
銭高 順
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