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デュアルブート・システムにおけるWindows 2000/XPの削除方法
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解説 |
Windows 9x/Meが稼働している環境に対して、Windows 2000/XPを追加インストールしてデュアルブート構成にすると、Windows 9x/Me環境を維持したまま、Windows 2000/XPを試用することができる。特に、「Windows TIPS:アップグレード・インストールに潜む危険性」の最後で述べたように、Windows 9x/Meが導入されているFATファイル・システムをそのまま使えば、余計なディスクやパーティションを用意せずに、簡単にWindows 2000/XP環境をテストすることができる。Windows 2000/XPとはどのようなものかを調べたり、各種アプリケーションやデバイスのサポート具合などを調べたりするには、このような方法が最も簡単である。
ところで、Windows 2000/XPの試用を終え、もはやWindows 2000/XPが必要ではなくなった場合や、あらためて別ディスクや別パーティションなどにインストールし直したくなった場合は、まずはディスク上から現在のWindows 2000/XP環境を消去する必要がある。しかしデュアルブート構成にしていると、Windows 2000/XPが格納されているディレクトリ(フォルダ)を消すだけではなく、ブートメニューに関連するファイルもいくつか削除しなければならない。Windows 2000/XPのフォルダを消すだけでは、システム起動時にWindows 2000/XPかWindows 9x/Meを選択するメニューの部分は削除されないからである。
システムからWindows 2000/XP環境(とブート時の選択メニュー)を完全に消去するには、以下のような手順に従う。なおここでは、Windows 9x/MeとWindows 2000/XPは、同じC:のFAT(FAT16もしくはFAT32のいずれでもよい)ファイル・システム上に導入されているものとする。
1.Windows 9x/Meの起動ディスクを使って、MS-DOSモードで起動する
ブートメニュー環境を消去するためには、マシンをMS-DOSモードで起動して作業するのが一番簡単である。そこで、まず最初に、Windows 9x/Meの「起動ディスク」を用意する。これはWindows 9x/Meシステムに付属しているはずだが、手元になければ、コントロール・パネルの[アプリケーションの追加と削除]を実行し、[起動ディスク]タブを選んでから、[起動ディスクの作成]をクリックする。
そして、このフロッピーディスクを使ってマシンをMS-DOSモードで起動する。
2.パーティション上のシステム・ブートコードを修復する
1つのハードディスクは、物理的に最大4つまでのパーティション(区画)に分けることができるが、それぞれのパーティションの先頭にはシステム・ブートコードが書き込まれている。マスターブート・レコード(MBR)は、アクティブなパーティションの先頭からこのシステム・ブートコードを読み出して、それを実行しているのである。デュアルブート・メニューを削除するには、このシステム・ブートコードをオリジナルWindows 9x/Meのものに修復する必要がある。このためにはSYSコマンドを使う。
A:\>sys a: c: |
もし実行パス上にこのコマンドが含まれていなければ(「ファイルまたはコマンドが違います」というエラーが出るようならば)、C:\Windows\CommandディレクトリにあるSYSコマンドを使う。
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これにより、A:(フロッピーディスク)上にあるシステム・ブートコードが、C:(ハードディスク)に書き込まれる。
3.不要なWindows 2000/XPのファイルを消去する
削除するファイル名 | |||
ARCSETUP.EXE | |||
ARCLDR.EXE | |||
BOOT.--- | |||
BOOT.INI | |||
BOOTFONT.BIN | |||
BOOTSECT.DOS | |||
NTLDR | |||
NTBOOTDD.SYS | |||
NTDETECT.COM | |||
PAGEFILE.SYS |
以上の操作で、すでにハードディスク上からはデュアル・ブートメニューは取り除かれている。システムを再起動すると、今度はデュアルブート・メニューが表示されずに、すぐにWindows 9x/Meが起動するはずだ。
システムが起動したら、次はエクスプローラなどで、Windows 2000/XPが含まれていたフォルダ(標準状態でインストールを行っていれば、C:\WINNTにインストールされているはず)をすべて削除する。そしてC:ドライブのルートにある、右表のようなWindows 2000/XP関係のファイルも削除する(システム環境によっては、存在しないファイルもある)。ファイルによっては、隠しファイル属性が付いているので、エクスプローラなどで削除する場合は、すべてのファイルを表示するようにしてから([ツール]−[フォルダオプション]の[表示]で、[すべてのファイルとフォルダを表示する]を選択する)、作業をする必要がある。
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