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Windows Server 2008で無線LANを利用する

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デジタルアドバンテージ 小林 章彦
2008/12/19
対象OS
Windows Server 2008
テストやデモなどのために、Windows Server 2008をノートPCにインストールすることがある。
その際、無線LANが使えると便利だが、単純にデバイス・ドライバをインストールしただけでは利用できない。
Windows Server 2008で無線LANを利用するには、[機能の追加]でワイヤレスLANサービスを追加する。

解説

 Windows Server 2008は、その名前のとおりサーバ向けOSであり、主にサーバ・ハードウェアで利用されることを目的に開発されている。しかし管理者や開発者の中には、テストやデモを目的としてノートPCにWindows Server 2008をインストールすることもあるだろう。その際、ノートPCに実装されている無線LANが利用できると、会議室などでもネットワークに接続でき、デモなどが行いやすい。

 しかしサーバ向けOSということもあり、Windows Server 2008ではインストール時に無線LANが自動的に認識されることはない。また現状では、多くの無線LANチップがWindows Server 2008を正式にサポートしておらず、Windows Server 2008向けのデバイス・ドライバも提供されていない。

 ただWindows Server 2008は、Windows Vista SP1がベースとなっており、多くのシステム・ファイルが共通化されている。毎月のようにリリースされるセキュリティ修正プログラムが、Windows VistaとWindows Server 2008でまったく同じものとなっていることからも、両者の共通性の高さうかがえる。そのため、動作が保証されているわけではないが、多くのデバイスでWindows Vista向けのデバイス・ドライバがWindows Server 2008でもそのまま利用できる。

Windows Server 2008の[デバイス マネージャ]の画面
Windows Vista向けのIntel PRO/Wireless 3945ABGのデバイス・ドライバをWindows Server 2008にインストールした。デバイス・ドライバが正常に動作していることが分かる。
Windows Vista向けデバイス・ドライバをインストールしたことで「Intel PRO/Wireless 3945ABG」が正常に動作した。

 ところが、単にWindows Vista向けのデバイス・ドライバをWindows Server 2008にインストールしただけでは、無線LANは利用できない。Windows Server 2008の[ネットワークと共有センター]−[ネットワークに接続]を開いても、「ネットワークを検出できません」と表示されてしまい、無線LANが正常に機能していないことが分かる。ここで、Windows Server 2008では無線LANが利用できないとあきらめてしまっている人も多いようだ。そこで、Windows Server 2008で無線LANを利用可能にする方法を紹介する。

Windows Server 2008の[ネットワークに接続]の画面
無線LANのデバイス・ドライバは正常に動作しているものの、[ネットワークと共有センター]−[ネットワークに接続]を開いても、「ネットワークを検出できません」と表示されてしまう。
デバイス・ドライバは正常に動作しているものの、無線LANが機能していないことが分かる。

操作方法

 実は、Windows Server 2008で無線LANを利用するには、[サーバー マネージャ]で[ワイヤレスLANサービス]の機能を追加する必要がある。まず[管理ツール]−[サーバー マネージャ]を開き、[機能の概要]にある[機能の追加]をクリックする。

Windows Server 2008の[サーバー マネージャ]の画面
画面中ほどの[機能の概要]にある[機能の追加]をクリックし、機能を追加する。
[機能の追加]をクリックし、Windows Server 2008に新しい機能を追加する。

 次に、起動した[機能の追加ウィザード]の[機能]のページで、[ワイヤレスLANサービス]にチェックを入れ、[インストール]ボタンをクリックする。これで、ワイヤレスLANサービスの機能が追加される。

[機能の追加ウィザード]の[機能]の画面
[ワイヤレスLANサービス]にチェックを入れ、[インストール]ボタンをクリックする。これで[機能]に[ワイヤレスLANサービス]が追加される。
[ワイヤレスLANサービス]にチェックを入れる。
[インストール]ボタンをクリックする。

 デバイス・ドライバが正常にインストールされていれば、[ネットワークと共有センター]−[ネットワークに接続]に接続可能な無線LANアクセスポイントの名前が一覧されるはずだ。

ワイヤレスLANサービス追加後の[ネットワークに接続]の画面
ワイヤレスLANサービスを追加すれば、[ネットワークと共有センター]−[ネットワークに接続]に接続可能な無線LANアクセスポイントの名前が一覧される。ここで接続可能なアクセスポイントを選択し、[接続]ボタンをクリックすれば、無線LANが利用できる。
接続可能な無線LANアクセスポイントの名前が一覧されるようになる。

 Windows XPやWindows Vistaでは、デバイス・ドライバを正しくインストールさえすれば、無線LANが利用できたため、Windows Server 2008において[ワイヤレスLANサービス]の機能追加が必要であることに気付きにくい。ノートPCにWindows Server 2008をインストールする際の落とし穴になりやすいので知っておくとよい。End of Article

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