[System Environment] | |||||||||||
Windows XPのアクティベーション情報をバックアップする
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解説 |
Windows XP以降のWindows OSでは、プロダクト・アクティベーションと呼ばれる認証の仕組みが導入されている。プロダクト・アクティベーションとは、製品がインストールされたコンピュータのハードウェア構成情報をインストール時にマイクロソフトのセンターに通知して登録しておき、後日、すでに登録されたプロダクトIDで、登録済みの構成とは異なるコンピュータにインストールしようとしても、それを許可しないようにするというものだ。プロダクト・アクティベーションの詳細については関連記事を参照していただきたい。
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そのため、Windows XPが何らかの理由により不安定になったり、ハードディスクに不具合が発生して交換したりして、Windows XPの再インストールを行うと、再度、プロダクト・アクティベーションが必要になる。同じプロダクトIDを利用してインストールすることになるため、場合によっては電話によるライセンス認証が要求される。
ハードディスクの故障によるたまの再アクティベーションならばそれほど手間ではないが、例えばテスト用のPCとなると、頻繁に再インストール、再アクティベーションが発生する可能性があり、毎回、電話によるライセンス認証となるととても面倒だ。このような場合、アクティベーション情報が保存されているファイルをバックアップし、再インストール後にリストアすることでプロダクト・アクティベーションが回避できる(ハードウェア構成が大幅に変更されているような場合は、リストア後でも再アクティベーションが必要になることがある)。
本稿では、アクティベーション情報のバックアップ/リストア方法を紹介する。
- コンピュータの復元後、ライセンス認証の再実行を促すメッセージが表示される(マイクロソフト サポート技術情報)
操作方法 |
Windows XPのアクティベーション情報は、%SystemRoot%\system32フォルダにある「wpa.dbl」「wpa.bak」に保存されている(「wpa.bak」はアクティベーション時に作成されるバックアップ・ファイルなので、実際にはコピーする必要はないが、ここでは念のためバックアップしておく)。つまり、この2つのファイルをUSBメモリやネットワーク共有などにバックアップすればよい。
バックアップするファイル | |||
アクティベーション情報は、%SystemRoot%\system32フォルダにある「wpa.dbl」「wpa.bak」に保存されている。 | |||
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2つのファイルがバックアップできたら、ハードディスクを交換するなどした同じPCに対して、Windows XPを再インストールする。インストール時における設定ウィザードのライセンス認証を求めるページでは、[いいえ、後で数日おきに通知してください]を選択しておく。
インストール時における設定ウィザード |
ライセンス認証を求めるページでは、[いいえ、後で数日おきに通知してください]()を選択しておく。 |
再インストールが完了したら、USBメモリなどからこの2つのファイルをコピーすればよい。ただしWindows XPでは、Windowsファイル保護(Windows File Protection:WFP)機能により、システム・フォルダの書き換えが制御されており、単純なコピーではオリジナルのファイルに書き戻されてしまう。
そこでWFPが無効になるセーフ・モード(起動時にF8キーを押して、「セーフ モード」を選択)で起動してから、「wpa.dbl」「wpa.bak」をコピーする。コピーが完了したら、再起動を実行し、通常モードで起動する。ハードディスクの交換程度ならば、プロダクト・アクティベーションの再認証の対象とはならないので、これでプロダクト・アクティベーション済みとなるはずだ。
プロダクト・アクティベーションが成功したかどうかは、[スタート]−[ファイル名を指定して実行]で以下のコマンドを実行することで分かる。
%systemroot%\system32\oobe\msoobe.exe /a |
成功していれば次のような画面が表示されるはずだ。失敗していれば、プロダクト・アクティベーションが要求されることになる。
Windowsのライセンス認証の画面 |
ファイルをコピーしたことで、プロダクト・アクティベーションが完了していれば、このような画面が表示され、認証が不要になる。 |
再インストールにともない大幅にハードウェアを変更している場合、「wpa.dbl」「wpa.bak」をコピーしても認証が必要になるので注意した方がよい。また、「wpa.dbl」をバックアップした時点と、インストールした時点でサービスパックのレベルが異なっていると、認証が求められることがあるので、なるべくインストール直後の状態の「wpa.dbl」をバックアップしておくとよい。なおバックアップした時点がSP3で、再インストールした時点ではSP2だった場合、SP3を適用してから、「wpa.dbl」をコピーすると、認証が回避できる可能性がある。
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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