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大量のユーザー・アカウントを一括登録するデジタルアドバンテージ2001/09/18 |
Windows 2000システムを利用する場合、事前にユーザー・アカウントを登録しておく必要がある。しかし1人、2人のユーザーならGUIツールを使っていちいち登録してもよいだろうが、ユーザー数が増えてくるとGUIツールでは作業が非常に面倒である。いちいちユーザー名(「ユーザー ログオン名」)や「姓」、「名」、「フルネーム」などのフィールドをマウスやキーボードを使って設定しなければならないからだ。こんな場合はコマンドライン上で動作するツールなどを使って、ファイルから一括登録できると便利である。
このような目的のために利用できるツールはいくつかあり、代表的なものとしては「Windows 2000 Serverリソースキット」などに付属する「addusers.exe」コマンドが一般的である。また、バッチファイルを使ってNET USERコマンドを実行させる方法もある。後者は特別なツールなどもインストールする必要がないので、どこででも利用できるというメリットがあるが、ここではリソースキットに付属のツールについて解説する。
リソースキットの addusers コマンドを使ってユーザーを一括登録する
addusers.exeは、Windows 2000のリソースキットに含まれるユーザー・アカウントの追加/削除用のユーティリティであり、書籍の「Windows 2000リソースキット」を購入するか(分冊になっているが、いずれの巻にも同じ付録CD-ROMが収録されている)、FTPサイトよりダウンロードすることにより入手できる。このコマンドを使ったユーザーの追加/削除の方法については、マイクロソフトのサポート技術情報「AddUsersによる大量のユーザーの自動作成」にも解説があるが、簡単に言うと、ユーザー情報を記入したCSV形式のファイルを用意して、それをadduser.exeコマンドに読み込ませるだけである。詳しい使い方については、「addusers /?」としてヘルプを表示させるか、リソースキットに付属のコマンド・ヘルプ・ファイルを参照してほしい(ただしこのコマンドでは、電子メールアドレスなど、Active Directoryで拡張されたユーザー属性は設定することはできない)。
D:\>addusers /? |
用意するCSVファイルは、以下のような形式であるが、最初に /d オプションで現在のアカウント情報を出力させてから、それを参考にしながら作成するのがよいだろう。
[User] |
このように、ファイルにユーザー名とコメントなどをカンマで区切って記述しておき、これをaddusers.exeコマンドの引数に与えれば自動的にアカウントが作成される。
ここで指定した「グローバルグループ名」や「ローカルグループ名」が存在しなければ、まずその(グローバルもしくはローカルの)グループが作成され、その後、指定したユーザーが追加される。すでにそのグループが存在していればエラー・メッセージが表示されるが、その後ユーザーは正しく追加される。なお、(Active Directoryの)ドメイン・コントローラ上でこのコマンドを実行すると、「Global」セクションと「Local」セクションで指定したグループは、それぞれドメインの「グローバル範囲」と「ドメイン ローカル範囲」のグループを作成することになる。
このコマンドを使って、例えばアカウント「yama」を追加する場合は、次のようなファイルを作成すればよい。このとき、文字コードとしてはUNICODEを使用することを忘れないでいただきたい。さもないと漢字文字を含むコメント欄などが文字化けを起こしてしまう。メモ帳で作成する場合は、ファイル書き込み時にUNICODEを指定することができる。ただしWindows 9xやMeのメモ帳ではUNICODE書き込みはできないので注意。Windows 2000上のメモ帳を使う必要がある。
漢字コードを含む場合はUNICODEで保存する | |||||||||
日本語をコメントに含むユーザー・アカウントを作成する場合は、CSVファイルをUNICODE形式で作成しておかないと、文字化けすることになる。なお(コメント部分ではなく)ユーザー・アカウント名そのものを漢字コードにするとさまざまな不具合が生じる可能性があるので(メール・アドレス名などが漢字コードになってしまう)、避けた方がよい。 | |||||||||
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パスワードについては、あらかじめこのファイルで指定しておけば、それが使われる。しかし空にしておけば、ユーザーが初回にログオンするときに新規にパスワードを入力するためのダイアログが表示されるので、そこで各ユーザーが設定すればよい(ただしドメインのポリシーが空白のパスワードを許していなければ、空のままだとエラーとなってしまい、アカウントは追加されない)。
[User] |
[Global] や [Local] 欄は、それぞれグローバル・グループやローカル・グループを作るために使用するが、不要ならば([Global] や [Local] という文字列ごと)省略してもよい。
このファイルを使ってユーザー・アカウントを追加するには、次のように“/c”オプションを使用する。
D:\>addusers /c users.txt |
なおファイル中(のコメント欄などに)に漢字コードが含まれるときは、UNICODE形式でCSVファイルを作成しなければならないが、ASCII文字だけならばUNICODEでなくてもよい。Windows 2000のメモ帳で作成する場合は、ファイル書き込み時にUNICODEを指定すればよい。
このaddusersコマンドは、アカウントを作成するほか、既存のアカウントを取り出すためにも使用することができるので、アカウントのバックアップなどにも利用することができる(ただしパスワード情報などは抽出されないので、新規作成すると、ユーザーは新たにパスワードなどを再設定しなければならない)。
D:\>addusers /d:u users.txt |
アカウントの出力オプション「/d」に付けられた「:u」という指定は、UNICODEで書き出すことを表している。なお、この方法で書き出されたファイルには、Windows 2000のシステム管理用アカウントなど、さまざまなアカウントも含まれているので、再ロードする場合はそれらをすべて削除しておかなければ、エラーとなるので注意すること。
関連リンク | ||
サポート技術情報「AddUsersによる大量のユーザーの自動作成」のページ | ||
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
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