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月例セキュリティ修正プログラムを.ISOイメージで入手する

デジタルアドバンテージ 打越 浩幸
2007/07/13
   
セキュリティ修正プログラムをオフラインで適用したい場合は、あらかじめまとめてダウンロードしておくと便利である。
月例のセキュリティ修正プログラムは、.ISOイメージ・ファイルとしてまとめて提供されている。
ただしこの.ISOファイルにはWindows OSの修正プログラムは含まれているが、Officeなどの修正プログラムは含まれていない。
 
解説

セキュリティ修正プログラムを個別にダウンロードする

 マイクロソフトから毎月定期的にリリースされるセキュリティ修正プログラムを適用する場合、通常は各クライアント・コンピュータで自動更新やWindows Update/Microsoft Updateなどを利用する。企業ならWindows Server Update Services(WSUS)などを利用していることも多いだろう。

 だが場合によっては、セキュリティ修正プログラムを個別にダウンロードして利用するケースもある。インターネットへ接続されていない場所でセキュリティ修正プログラムを適用したい場合は、まずインターネットを使ってパッチをダウンロードし、その後オフラインで適用する。

 パッチを個別にダウンロードするには、マイクロソフトのセキュリティ情報のページを1つずつ探して作業してもよいが、まとめてダウンロードできると便利である。セキュリティ修正プログラムは実際にはOS別や言語別、32bit版と64bit版別に、複数用意されているが、手動でこれらを漏れなくダウンロードするのはあまり簡単ではないからだ。

 このような目的のため、現在では、毎月の定例セキュリティ修正プログラムを集積した.ISOイメージ・ファイルがリリースされている。これをダウンロードすれば、簡単にパッチをまとめてダウンロードできる。

セキュリティ修正プログラムのCD/DVD-ROMイメージをダウンロードする

 毎月の定例のセキュリティ修正プログラムがリリースされると(毎月、第2火曜日の翌日)、同時にそれらをまとめたCD/DVD-ROMのイメージ(.ISOファイル)が作成され、公開されている。

 このイメージ・ファイルのダウンロード情報は、例えばセキュリティ情報のトップ・ページ(TechNet セキュリティ センター)には掲載されておらず、上記のサポート技術情報ページや、毎月のセキュリティ情報のまとめのページ(例:「07 年 7 月のセキュリティ情報」のページ)から、いちいち辿らなければならない。

 上記のサポート技術情報中にダウンロード・ページへのリンクがあるが、更新が遅れていることが多いので、通常は、マイクロソフトのダウンロード・センターで「セキュリティ リリース ISO イメージ」というキーワードで検索するのがよいだろう。以下のその検索リンク例を挙げておく。

「セキュリティ リリース ISO イメージ」の検索結果
月例のセキュリティ修正プログラムがリリースされると、それらをまとめた.ISOイメージ・ファイルが同時に公開される。2006年3月分以降が用意されている(2007年3月のセキュリティ修正プログラムは0件のため、.ISOイメージの提供はなし)。
  マイクロソフト・ダウンロード・センターでこの「セキュリティ リリース ISO イメージ」という文字列で検索する。
  検索結果。これは2007年7月分のイメージ・ファイル。

 この検索結果を見ると分かるように、2006年3月分から.ISOファイルが用意されている。2006年1月と2月分については、タイトルが異なるので検索できないため、次のリンクをクリックしてダウンロードする。

 これ以前の分については提供されていないので、必要ならば個別にダウンロードする必要がある。

セキュリティ・リリース.ISOイメージ・ファイルの利用方法

 ダウンロードされた.ISOファイルはCD-ROMもしくはDVD-ROMイメージとなっているが、実際にはCD-ROMサイズには収まらないサイズのファイルもある。例えば2007年7月分は240Mbytes程度だが、2007年6月分は2.6Gbytes程度ある。そのため、実際に利用する場合は、DVD-Rなどに書き込むか、.ISOイメージ・ファイルを仮想DVD-ROMドライブとしてマウントして利用する。

 .ISOファイルをドライブにマウントすると、ルートに「Windows-KB913086-200707.html」といった名前の.HTMLファイルが1つ置かれている。この中には、収納されているセキュリティ修正プログラムの情報と、マイクロソフトのサイトへのリンクが含まれている。

セキュリティ情報ファイルの例
.ISOファイルをマウントすると、そのルートにWindows-KB913086-200707.htmlといった名前のファイルが置かれている。KB913086は、前述のサポート技術情報の番号であり、「-200707」の部分は年月を表している。
  マイクロソフトのサポート技術情報へのリンク。「923689」はセキュイティ修正プログラム「MS06-078」のサポート技術情報。
  セキュリティ情報へのリンク。
  セキュリティ情報のタイトル。なお、このイメージ中の.EXEファイルへのリンクは含まれない。OSやアーキテクチャ、言語などにより、ファイルが異なるからだ。
  パッチのインストール方法などの情報へのリンク(「複数の Windows 更新プログラムまたは修正プログラムを同時にインストールし、再起動を 1 回で済ませる方法」「Windows ソフトウェア更新プログラム パッケージのコマンド ライン スイッチ」など)。

 この例で分かるように、新規のセキュリティ修正プログラムだけではなく、過去のセキュリティ修正プログラムに対して、その月で更新されたものも収録されている。実際にエクスプローラで内容を見ると次のようになっている。

.ISOイメージの内容例
これは2007年7月分の.ISOイメージ・ファイル(サイズは約240Mbytes)の内容例。セキュリティ情報別、OS別、アーキテクチャ別、言語別にフォルダが分けられ、その中にセキュリティ修正プログラムのファイルが保存されている。必要なファイルを見つけてダブルクリックすればインストールされる。
  サポート技術情報の番号。
  言語別にフォルダが分かれている。
  セキュリティ修正プログラムの本体。ファイル名に含まれる「-v2」は、過去の修正プログラムが何らかの理由によって更新され、新バージョン(Ver.2)になったことを表している。

 以上のように、セキュリティ情報別、アーキテクチャ別、言語別にフォルダが分けられ、その中にセキュリティ修正プログラムのプログラム(.EXEファイル)が格納されているので、必要なものを見つけてクリックするとインストールされる。

 ただしその月に公開されたものがすべて含まれているわけではないようである。基本的にはWindows OSにかかわるものだけが収録されている。例えば2007年7月にはMS07-036〜041の計6つのセキュリティ情報がリリースされているが、上の画面で分かるように、MS07-038/039/041の3つだけが収録されている。Officeアプリケーション(MS07-036/037)や.NET Framework(MS07-040)のものは収録されていないので、パッチを適用後、さらに自動更新やWindows Updateなどを利用する必要がある。End of Article

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