[System Environment] | ||||||||||||
jp、usコマンドを利用する―― chcpコマンドでコード・ページを切り替える ――
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解説 |
Windows Vista以前のOS(Windows 2000/XP/Windows Server 2003など)では、jp.batやus.batというコマンドが利用できた。これらは、コマンド・プロンプトの「コード・ページ」を切り替えるコマンドである。コード・ページとは、簡単にいえば文字コードのセット(表示フォントや入力方法などのモード)を切り替える機能のことである。
日本語Windows OSに用意されているコマンド・プロンプト([スタート]メニューの[アクセサリ]−[コマンド プロンプト])を起動すると、デフォルトでは日本語モードになっており、コマンドのヘルプなどは日本語で表示される。
C:\WINDOWS\system32>set /? …ヘルプを表示させてみる |
だがus.batコマンドを実行して英語モードに切り替えると、英語のヘルプ・メッセージが表示される。Windows OSの標準コマンドは、このように現在のコマンド・プロンプト(コンソール)のコード・ページをチェックして、表示するメッセージを日本語か英語に切り替えるように作られているものが多い(ただし、英語しかサポートしていないプログラムでは表示は常に英語のみになる。リソースキットのツールなどは、これに該当する)。
C:\WINDOWS\system32>us …英語モードに切り替える |
通常はコード・ページを切り替える必要性は少ないが、場合によっては、わざわざ英語モードに切り替えてコマンドを実行させたいことがある。例えば、ヘルプ・メッセージや表示されるメッセージの翻訳の質が悪く、理解しづらいので、原語(英語)で確認したい場合や、表示される(英語の)メッセージや装飾文字などが日本語コード・ページ(日本語フォント)では化けてしまうので、それを避けるためなどである。
このような場合、従来はjp.batやus.batコマンドを使って、コード・ページを切り替えてから実行していた。しかしWindows Vista(および、それ以降のWindows OS)では、なぜかこれらのコマンドが用意されていない。だが、これらのコマンドの実体は非常に簡単なものなので、必要ならchcpコマンドを使って、手動でコード・ページを切り替えてしまえばよい。
操作方法 |
コード・ページを切り替えるには、コマンド・プロンプトの内部コマンドであるchcp(change code page)を利用する(ヘルプは「chcp /?」で表示される)。引数には、コード・ページの番号を指定するだけである。英語(United States)のコード・ページは437、日本語(Japanese)のコード・ページは932なので、次のようにする。
- 英語コード・ページに切り替えるには「chcp 437」
- 日本語コード・ページに切り替えるには「chcp 932」
引数を付けないと、現在のコード・ページ番号が表示される。
実はus.batやjp.batコマンドは、これらの切り替えが含まれているだけ(chcpを呼び出しているだけ)の単純なバッチ・ファイルである。よく使うなら、手動で作成して保存しておいてもよいし、従来のOSからPATHの通っているフォルダへコピーしてきておいてもよいだろう(ただしデフォルトでは、C:\WindowsやC:\Windows\system32への書き込みはエラーとなるので注意)。実際のus.batやjp.batの内容は、次のような単純なものである。
※ファイルus.bat |
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このリストは、デジタルアドバンテージが開発した自動関連記事探索システム Jigsaw(ジグソー) により自動抽出したものです。
更新履歴 |
【2011/02/11】Windows Vista以降のWindows OSも対象として追加しました。 |
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