キープ・アライブ (keep-alive)
ネットワークなどにおいて、通信路やセッションがまだ有効(alive=生きている)ことを確認・表明するために行われる、定期的な通信のこと。
一般的には、通信が行われていないネットワークでは、まったくトラフィックが流れないため、通信相手がダウンしているのか、それとも単に通信するべきデータがないので、トラフィックが途絶えているかを判断することができない。そこで、無通信時にも一定時間間隔で何らかの確認パケットをやり取りすることにより、通信相手や通信路がまだ有効であることを確認することができる。このような目的で行われる通信のことをキープ・アライブ(生きている状態を保ち続けるという意味)という。キープ・アライブに対する応答が途絶えると、通信路をクローズしたり、必要ならば再接続したりするなどの処理を行う。キープ・アライブは本来やり取りされるデータとは関係なく、通信路やセッションをアクティブに保つためだけに使われる機能である。そのためキープ・アライブが使われていることは上位のアプリケーションでは通常は意識する必要はない。
キープ・アライブはさまざまなプロトコルで利用されている。例えばTCP/IPプロトコルでは、TCPの仕様としてキープ・アライブの機能が用意されている。TCPはセッション指向の通信方式(最初に2者間で通信路を開設して、その上で通信を行う方式)であるが、無通信状態では、まったくパケットが生成されない。だがキープ・アライブを有効にすることにより、無通信時にも例えば数分とか数十分間隔でキープ・アライブ・パケットのやりとりが行われるようになる。これにより、例えばtelnetで何も通信を行っていなくても、サーバとクライアント間の通信路は維持されることになる。もしキープ・アライブを利用せずに長い無通信状態が続くと、無通信のタイムアウトによって、セッションが強制的にクローズさせられたり、オンデマンド・ダイヤルアップ接続やVPN接続が切断させられたりする。
Copyright (C) 2000-2007 Digital Advantage Corp.