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ヘルプ デスク (help desk)

最終更新日: 2000/08/07

 パーソナル コンピュータや情報システムなど、エンド ユーザーによるコンピュータ機器の使い方や障害報告などを集中的に受け付ける窓口。大企業などでは、社内の情報システムに関するヘルプ デスクを自社内に設置する場合がある。コンピュータ メーカーやシステム インテグレータなどは、製品やサービスを購入した顧客からの問い合わせを受け付けるヘルプ デスクを用意する。このようなヘルプ デスク業務を専門的に請け負う企業も登場している。

 一般にヘルプデスクでは、電話やFAX、電子メールなどで問い合わせを受け、同じくそれらの方法を使ってユーザーに応答する。必要ならば、ユーザー先まで出向いて状況を確認したり、トラブル シューティングを行ったりする場合もある。

 大企業が社内ユーザー向けにヘルプ デスクを設置する場合、中央の情報システム部門(管理部門)にこれを設けるのが一般的だが、問い合わせが多い場合や、ユーザー先まで出向くことが多いときなどは、情報システムを実際に運用するエンドユーザー部門にヘルプ デスクを設置して、機動力を高める場合もある。こうして、運用部門に置いたヘルプ デスクで解決できない問題だけが中央の情報システム部門に届くようにフィルタすることで、情報システム部門の負担を軽減するという効果もある(このように現場の部門で解決できない問題などを、より上位の部門にあげることは「エスカレーション」などと呼ばれる)。

 メーカーやシステム インテグレータが顧客向けに設置するヘルプ デスクは、これとは異なる役割と目的がある。顧客からの問い合わせに対し、適切さを欠く対応をしたり、場合によって異なる対応をしたりすると、企業イメージが低下してしまうからだ。このような場合でも、専門のヘルプ デスクを設置すれば、問い合わせに対する組織的な体制を敷くことで、顧客からの問い合わせに効率的かつ的確に応じられるようになる。

 また企業にとってヘルプ デスクは、顧客と直接触れることができる貴重な存在であり、適切な情報化を進めることによって、顧客ニーズを直接吸い上げたり、マーケティング活動の効果測定を行ったりする場とすることも可能である。特に近年では、マス マーケティングから、顧客一人一人のニーズを的確に捉え、可能なかぎり顧客ごとに異なるニーズに対応するというワン トゥ ワン マーケティングが重要性を増すに従って、ヘルプ デスクの役割が重視されるようになってきた。

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