デジタル・デバイド (digital divide)
インターネットに代表されるデジタル情報メディアにおける情報格差。インターネットの普及と社会への浸透によって、PCや携帯端末を使った情報通信に習熟しているかどうか、あるいはインターネットへのアクセスが地域的に容易かどうかなどによって、時間的、質的な情報の入手性の格差が生まれ、結果的にそれが人々の収入や生活に大きな影響を及ぼすこと。または、そのような格差が生じている状態を指す。仕事と生活の両面において、インターネットを使った情報のやり取りへの依存度が高まるにつれ、これが大きな社会問題として注目されるようになった。先進国と発展途上国の間のみならず、国内の地域や貧富の差によってもデジタル デバイドが広がる傾向にある。そのため、一部では国境を越えた国際問題にまで発展しつつある。
たとえば就職活動において、インターネットからの応募や、電子メールでの連絡を条件としている企業が増えている。そのため、PCや情報端末を持たない人や、それらを活用できない人は、就職機会が減少してしまう。また、インターネットを使った予約や購入については、料金を安くするといったサービスを行う企業も増えており、情報通信の習熟度によって、生活格差が広がる傾向も生まれている。さらに、すでにインターネットが普及している先進国が、インターネットを使った特許を独占してしまうことで、発展途上国が経済的に不利な立場に追いやられるといった問題も懸念されている。
インターネットの普及が進んでいる米国では、所得によってPCの所有率が大きく異なる傾向にあり、収入格差が引き金となった情報格差も生まれ、新たな社会問題になりつつある。日本においても、上述したように就職機会や収入の格差につながる傾向にあり、今後大きな社会問題に発展する可能性がある。
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