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MDI (Multiple Document Interface)

【エム・ディー・アイ】

最終更新日: 2003/05/29

 1つのアプリケーション・ウィンドウの内部で複数の子ウィンドウ(ドキュメント)を表示し、これらを切り替えながら操作できるようにするユーザー・インターフェイス方式。このMDI方式とは逆に、1つのアプリケーションでは1つのドキュメントしか表示できない方式(複数のドキュメントを表示するときには、アプリケーションを複数起動する)はSDI(Single Document Interface)と呼ばれる。

 例えばワードプロセッサでは、同時に複数のドキュメントを表示しながら作業するのは一般的である。この際MDI方式のアプリケーションでは、アプリケーションを1つだけ起動し、その内部に複数の子ウィンドウを開いてそれぞれにドキュメントを表示する。各子ウィンドウは、重ねて表示することも、アイコン化することも可能だが、メインとなるアプリケーション・ウィンドウの子ウィンドウなので、通常はアプリケーションのメイン・ウィンドウの外部にはみ出して表示されることはない(メイン・ウィンドウの領域内でクリッピングされる)。

 MDIの難点は、こうしたメイン・ウィンドウと子ウィンドウの関係を正しく理解していないと、他のドキュメント・ウィンドウによって隠れた別のドキュメント・ウィンドウを前面に表示させる方法が分からなくなるなど、操作が煩雑になることである(アプリケーションは1つしか起動されていないので、アプリケーション・ウィンドウを切り替える操作をドキュメント・ウィンドウに適用することはできない)。

 アプリケーションにもよるが、このため最近では、MDIではなく、SDI方式を使用して、複数ドキュメントを同時に表示するときには、アプリケーションを複数起動するという形式をとるものが増えている。この方式なら、通常のアプリケーション切り替えの操作でドキュメントを切り替えられる。また同じアプリケーションを同時実行した場合でも、Windowsを始めとするほとんどのOSでは、プログラム・コード部分のメモリ領域は複数アプリケーション間で共有されるので(メモリ上の同一物理イメージを共有するので)、メモリ効率もそれほど悪くはならない。

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