ICDロゴ

コール センター (call center)

最終更新日: 2000/08/07

 顧客からの電話による問い合わせを集中的に受け付ける施設。またはこうした専門の施設を設置して、顧客からの問い合わせに対応すること。

 事業規模があまり大きくなく、問い合わせ件数が少ないときには、製品の開発担当部門や営業担当部門が片手間でこうした顧客からの問い合わせに対応することが多いが、問い合わせ件数が増えてくると、窓口担当者の負担が増加すると同時に、適切でない対応や、担当者によって異なる対応などによって、企業イメージの低下に対するリスクが高まってくる。このような場合に、組織的、効率的に顧客からの問い合わせに応じられるように設置されるのがコールセンターである。

 製品に対する質問や苦情などでは、同じような内容のものが、複数の顧客から問い合わせられることが少なくない。このためコールセンターでの情報化を進め、オペレータが過去の事例に素早くアクセスできるようにして、顧客からの問い合わせに迅速・的確に回答すれば、企業イメージを向上させる(企業イメージの低下を防ぐ)ことができるようになる。

 また企業にとってコールセンターは、顧客と直接触れることができる貴重な存在であり、適切な情報化を進めることによって、顧客ニーズを直接吸い上げたり、マーケティング活動の効果測定を行ったりすることも可能である。特に近年では、マス マーケティングから、顧客一人一人のニーズを的確に捉え、可能なかぎり顧客ごとに異なるニーズに対応するというワン トゥ ワン マーケティングが重要性を増すに従って、コールセンターの役割が重視されるようになってきた。

 NTTが1998年より開始したナンバー ディスプレイ サービスにより、発信者が明示的に発信者番号の通知を禁止しないかぎり、発信者の電話番号が受信者に通知されるようになった。このためコール センター側では、ナンバー ディスプレイによる番号通知とデータベースを連動させて、電話の着信時に発信者の顧客情報を自動的に検索・表示できるようになった。これによりコール センターのオペレータは、通話を開始する段階で、データベースから検索された顧客情報をディスプレイに表示しながら応対できるようになる。このような電話とコンピュータ システムの融合は一般にCTI(Computer Telephony Integration)と呼ばれている。

 人々の生活の変化や、前出のCTIの発達などから、最近では製造業ばかりでなく、宅配業者や食事のケータリング サービスなど、さまざまな企業がコール センターを設置するようになってきた。

Copyright (C) 2000-2007 Digital Advantage Corp.

関連用語

CTI

アイティメディアの提供サービス

キャリアアップ