RTMバージョン (Release To Manufacturing)
【アール・ティー・エム・バージョン】
最終更新日: 1999/09/21
大量製造ラインに載せられ、パッケージなどに梱包されて、市販されるハードウェア/ソフトウェアのバージョン。一般のユーザーが店頭などで購入するハードウェア/ソフトウェアのバージョンがこれである。
複雑な機構を持つコンピュータハードウェア/ソフトウェアでは、製品を開発する過程で、開発途中バージョンを作成し、「テスト→問題の修正→新しい開発途中バージョンの作成」という作業を繰り返し実施する。この際、まだ開発の初期段階で、安定性をほとんど保証できないアルファバージョン、ある程度テストが進み、安定的になりつつあるが細かな機能や仕様への対応は十分とはいえないベータバージョンと移行し、最終的な製品へと進む。こうした開発工程の最後に、最終的な製品用として、大量製造行程に渡されるマスターとなるのがRTMバージョンである。つまり、このRTMバージョンを作成した時点で、その製品に関する開発部門の作業は完了し、製造部門へとバトンタッチされることになる。
RTMバージョンを受け取った製造部門では、たとえばそれがソフトウェアなら、CD-ROMを大量に複製・生産するためのマスター盤を製造し、スタンプによってCD-ROMを製造し、マニュアルを印刷・製本し、これらをパッケージに梱包して、流通業者などに渡す。ソフトウェアの場合、RTMバージョンは、大量生産用のマスターを作成する元となるので、ゴールデンマスター(golden master)などと呼ばれることもある。
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