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エントリ・モデル (entry model)

最終更新日: 2002/03/12

 「entry」は「入口」という意味。初心者向けモデルのこと。

 他の家電製品などとは異なり、パーソナルコンピュータは、ある特化されたいくつかの目的にのみ利用するのではなく、各種のソフトウェアや、場合によっては内蔵デバイスや周辺機器を追加・拡張することによって、さまざまな目的に活用することができる。こうした汎用性・柔軟性・高機能性は、パーソナルコンピュータの大きな魅力だが、一般に汎用性や機能性が高まると、それだけユーザーが利用にあたって決定しなければならない選択は増加することになる。

 この際、専門的な知識を持つ経験豊富なユーザーは、自身の知識を基にして、さまざまな判断を独自に行うことができる。こうしたユーザーにとっては、提供される機能を使うか、使わないかは自分で判断できるので、一般には機能は多いほど歓迎される。しかしこれに対し、専門知識を持たない初心者ユーザーは、提供される機能が自身に必要なものかどうかを判断できない場合も多く、機能性が高すぎると、かえって混乱を招くことになる。また通常は、機能性を追求すると製品の製造コストは増大するので、当面使わない機能が満載されていても、それらが無駄な出費となってしまうこともある。

 このように、初心者にとっては、高機能性を追求するよりも、当面必要となりそうな機能に絞ってシンプル・コンパクトな製品にし、同時にコストを低減させて製品価格を安価にしたものが適している。機能性は制限的だが、変わりにユーザーが行わなければならない選択は少なく、設置や初期設定はそれだけ簡単である。このような主旨で構成された製品がエントリモデルである。

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