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IFRS最前線(14)

いよいよ始まったIFRSへの本格対応!
企業が効率的なソリューションを選ぶ“コツ”

小尾拓也
ダイヤモンド・オンライン
2011/1/27

企業がいよいよIFRSへの本格対応を始めた――。IFRSの導入サービスを手がけるITベンダーなどの多くが、そう指摘する。導入にあたって効率的なサービスを選ぶ“コツ”は何だろうか?(ダイヤモンド・オンライン記事を転載、初出2010年6月10日)。

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あらゆる企業のニーズにマッチ
「究極のソフトウェア」も登場?

 一方、SAPジャパンと同様に「ERPパッケージ」を提供するワークスアプリケーションズは、競合他社の追随を許さないユニークなビジネスモデルで、市場シェアを急拡大させている。今や人事ソフトは単年で6割もの市場シェアを持っており、会計ソフトのシェアも3年連続で2位となっている。

 同社が提供するソフトウェア「COMPANYシリーズ」の強みは、「各業種の特殊要件を汎用化し、あらゆる要件に標準機能で対応しているため、顧客がノーカスタマイズで導入することができる点」(廣原亜樹・製品開発本部 COMPANY会計シリーズ開発グループゼネラルマネジャー)である。

 定額保守料以外の追加コストは不要で、最新の機能を提供する定期バージョンアップや、各種法制度の変更による緊急バージョンアップを、永続的に無償で受けることもできる。

 なかでも、IFRS適用に向けてニーズが増えているのが、「COMPANY 会計シリーズ」。クライアントは、グループや自社内の管理ステムが多岐に渡り、合理化に対応し切れていなかった従業員1000人規模の企業が中心となっている。

 これまで、自社で会計システムを全て構築したり、自社の会計業務のやり方に最も親和性がありそうな中小企業向けのソフトウェアを購入したり、外資系企業が提供する大企業向けのソフトを購入したりという企業は多かった。

 しかし、中小企業向けのソフトでは、より多くの複雑な業務機能を必要とする大企業には適合せず、外資系のソフトは日本独自の商習慣や税法に対応していないなど、何かと不都合が多かった。

 そこで同社は、ソフト開発に莫大な研究開発費を注ぎ込みながら、世間で普遍的に必要とされそうなありとあらゆる機能をカバーすべく、ひたすらバージョンアップを行なっている。

 COMPANYユーザー向けのウェブ掲示板や、定期的に開催される「ユーザー会」を通して、彼らが必要としている新たな機能をヒアリングし、開発にフィードバックさせているのだ。

 そのため、同社のクライアントは導入時のカスタマイズなしにソフトを使用することができ、網羅された機能の中から必要な機能とそうでない機能を自由に取捨選択できる仕組みになっている。導入コストも、競合他社と比較して3分の1〜5分の1程度とかなりおトクなようだ。

最も効率的なサービスはどれ?
「安物買い」は結局ためにならない

 いかがだろうか? 今回紹介したもの以外にも、IFRSの導入支援に関わるサービスは続々登場している。クライアントの声に応えるように、各社ともユーザービリティの向上に余念がない。

 企業が重視すべきは、そんな巷に溢れるサービスの中から「自社にとって最も必要なサービスは何か」「最も効率的な方法はどれか」を、よく吟味することだ。「とりあえず、安く必要最低限の準備さえやってしまえば後は何とかなる」と考えるのは、早計だろう。

 IFRSへの対応は、今後企業戦略そのものに深く関わってくる重要課題だ。対応の巧拙いかんによって、本当の「企業力」が白日の下に晒されることになる。

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