凸版印刷、組版処理の85%を自動化する次世代DTPシステムを本格稼動

2006/8/26

 凸版印刷は8月25日、フルデジタルのコンピュータ自動組版システム(CTS)を開発、同社グループ工場でこのシステムを活用した生産ラインを2006年8月より本格稼動を開始すると発表した。

 同システムは、情報誌やTV番組誌、事典・辞書などの大量ページ印刷物をメインターゲットとした次世代DTPシステム。アドビ システムズのAdobe InDesign CS2(Windows版/Macintosh版)を標準プラットフォームとして、これを凸版印刷独自の出版コンテンツ向けXML構造と連携させた。これによりInDesign形式ドキュメントとXMLデータを一体化と、InDesign形式のドキュメントから高精度のテキスト出力の完全自動化を実現し、同一コンテンツを印刷物・Web・DVD・携帯情報端末などへ出力するクロスメディア展開が容易になった。

 また従来、凸版印刷がCTSで培ってきたノウハウをAdobe InDesign CS2に組み込むことで高度な組版を実現、索引・目次の自動生成や挿絵挿入位置の自動変更など、さまざまな作業を自動化し、組版処理の約85%が自動化可能となった。今後、凸版印刷が権利を有する固有の日本語フォントをOpenTypeフォントに変換し、同システムに順次対応する。

 凸版印刷はソリューション開発や効率的なワークフローの構築・提供を行うため、アドビ システムズとの連携をさらに強化する。凸版印刷では、本システムにより、今年度15億円の売上を目指すとしている。

[関連リンク]
凸版印刷の発表資料
アドビ システムズの発表資料(PDF)

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