KDDI、JR東日本、インテルらが約160億円を増資

「オープンな端末をターゲットに」、WiMAX事業会社が始動

2008/03/03

uq01.jpg UQコミュニケーションズの代表取締役社長 田中幸司氏

 2009年夏のWiMAX事業開始に向け、KDDIらが共同出資して設立した新会社が本格始動した。2007年12月に総務省から次世代無線ブロードバンドサービスの事業免許を交付されたワイヤレスブロードバンド企画は8億5000万円だった資本金・資本準備金を170億円に増資(うち資本金は89億2500万円)。社名を「UQコミュニケーションズ」と改め、事業会社としてのスタートを切った。

 本社は東京・品川に置く。出資比率は従来通りで、KDDI(32.26%)、インテル(17.65%)、JR東日本(17.65%)、京セラ(17.65%)、大和証券グループ(9.8%)、三菱東京UFJ銀行(5%)となっている。

 3月3日に都内で会見したUQコミュニケーションズの代表取締役社長 田中幸司氏によれば、事業化の計画は従来明らかにしていた通り。来年2月に試験サービスを開始し、夏の商用サービスインを予定している。東名阪の都市部からサービスを開始して、2009年度末には政令指定都市へエリアを拡大。その後、2010年度末には全国の主要都市をカバーする計画だ。WiMAXサービスの名称については未定だが「UQという文字を使っていくことになるかもしれない」(田中氏)という。料金は月額3200円程度を予定している。

 基地局設置には総額で1500億円程度が必要と見られ、今後の増資も計画中だ。同社はすでにJR東日本と共同で駅構内における電波伝搬実験を行うなど「WiMAXが社会インフラとなるよう努力する」(田中氏)としている。ただ、出資者にJR東日本が入っていることから、公共交通機関など競合他社の駅構内へのサービス展開に消極的になるのではないかという懸念もある。この点について田中氏は「地下街や地下鉄駅構内などでも協力してもらえるパートナーがいれば検討していく。日本のどこでもWiMAXが使えることを目標にしていて、特定の場所でしかつながらないサービスでは、サービス全体がダメになるという問題意識をもっている」と説明する。

 3月21日には説明会も開く。同社が提供するWiMAX網を利用してサービスを提供するMVNO事業者に向けて具体的な手順やスケジュールを説明する。田中氏は「想定していた事業者だけでなく、今まで通信に関係のない業種の方からもWiMAXを使ってビジネスをやりたいという問い合わせをいただいている」といい、引き合いの多さから、説明会の予定を早めたと話す。MVNO事業者の受け入れについては「仮に(親会社であるKDDIの)競合他社でもフェアに、オープンに対応していく。垂直統合の直販モデルだけでやっていこうなどとはさらさら考えていない。(WiMAXのような次世代通信サービスの市場は)MVNOが切り開いていくと確信している」とオープンさを強調。3.9世代携帯電話との違いについても、「WiMAXの特徴は端末側がオープンであること。当初はPCカードやUSBによる提供になるが、UMPCやMID(Mobile Internet Device)、組み込み端末などオープンな端末をターゲットにしていく」とした。

(@IT 西村賢)

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