新アーキテクチャも年末に投入へ
6コア、8コアへ向かうインテルの2008年
2008/03/19
インテルは2008年後半に6コアのプロセッサ「Dunnington」(開発コード名)を投入する予定だ。さらに2008年第4四半期には最大8コアをサポートする新しいプロセッサのアーキテクチャを発表する予定で、コア数の拡大が続く。
Dunningtonはサーバ向けプロセッサ「Xeon」のハイエンドタイプで、7000系の新製品となる。45ナノメートル(nm)High-kでの開発で、19億個のトランジスタを搭載。新しく開発するインテルの仮想化技術にも対応させる。インテルが示した資料によるとシングルコア時代のXeonは性能の伸びが低調だが、2005年末のデュアルコアXeon投入以降、性能の成長率が上昇。45nmの開発プロセスを採用したクアッドコアXeonは、アイドル時の消費電力が65nmと比べて3分の1になるなど、電力効率も高めている。
インテルはコア数を今後も増やす考えで、2008年第4四半期には現在の「Core マイクロアーキテクチャー」に続く、新しいアーキテクチャ「Nehalem」(開発コード名)を発表する見通し。Nehalemは2〜8コアをサポートし、2009年にはさらにコア数が多いプロセッサが登場する。
Itaniumプロセッサの強化も続ける。2008年末には現行の9100番台の2倍の性能を持つというクアッドコアのItaniumプロセッサ「Tukwila」(開発コード名)を投入する。20億トランジスタを搭載する初めてのプロセッサで、最大2GHzで稼働。同時に8スレッドの処理ができる。メインフレームクラスの信頼性があるといい、ミッションクリティカルな基幹系システムでの利用を想定している。
Tukwilaは65nmプロセスでの開発。インテルは2008年以降に32nmプロセスで開発する次世代Itaniumプロセッサ「Poulson」(開発コード名)の投入を計画している。
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