フェイク・スティーブ・ジョブズが語る

利用が拡大するTwitter

2008/05/02

 「Forbes」誌のハイテク担当記者、ダン・ライアンズ氏(ペンネームはフェイク・スティーブ・ジョブズ)は4月25日、サンフランシスコで開催された「Web 2.0 Expo」のキーノートスピーチの中で、マイクロブログサービスのTwitterのことを何度もからかったが、これはTwitterがメインストリームになったことを示しているのかもしれない。

 しかし市場調査会社のHitWiseが4月29日に公表した最新のデータによると、Twitterはまだメインストリームになりきったとはいえないようだ。

 同社の報告書は、過去3カ月でTwitterへの訪問数が2倍以上伸び、トラフィックは60%増加したとしながらも、先週の時点で同サイトのランキングはソーシャルネットワーク/フォーラムの中で439位に過ぎず、Webサイトの全カテゴリーでは4309位だったと指摘する。

 「Twitterの規模を測定するのは極めて難しい。アクセスポイント(特に携帯電話用)が非常に多いからだ」とHitWiseのアナリスト、ヘザー・ホプキンス氏は記している。「しかしこのWebサイトのトラフィックデータを見れば、その成長率をある程度把握でき、Twitterがまだメインストリームレベルの普及段階に達していないことが分かる」

 とはいえホプキンス氏によると、2007年4月以降、Twitterへの訪問数は8倍も増えている。報告書の全文はこちら

 HitWiseではTwitterをニッチサイトと位置付けているが、Twitterはインターネット上で一番の中毒サイトになった。ユーザーはコンピュータや携帯電話から同サイトを頻繁に訪れ、自分のTwitterページに簡単な(140字以内)メッセージを残し、友人やフォロワー(発言を追う人)がそれを読んだり返事を書いたりするのだ。

 ジャーナリストたちはロバート・スコーブル氏やマイケル・アーリントン氏といった有名ブロガーをフォローし、広報担当者たちはフェイク・スティーブ・ジョブズ氏などのジャーナリストをフォローする、といった具合だ。

 多くの専門家は、企業でのTwitterの活用方法を検討している。Twitterの共同創業者のビズ・ストーン氏がeWEEKに語ったところによると、同社ではTwitterサービスを企業向けに提供する計画はないが、ユーザーがこのサービスを日常業務で利用するのを妨げはしないという。

 企業向けソーシャルネットワークサイトであるAwarenessのデイブ・カーターCEOは、Web 2.0ショウでeWEEKの取材に応じ、同氏は予定などの情報をスタッフに伝えるのにTwitterを利用していると語った。

 実際、企業でのTwitterの一般的な利用法は、ユーザーがLinkedInに書き込む些細な情報の速記版のようなものだ。こういった利用法は計画的なものではないが、ユーザーの投稿を見れば、頻繁に行われているようだ。

 例えば、ブロガーやジャーナリストであれば、どんなショウに参加しているのかをTwitterに投稿し、さらに基調講演やそのほかのイベントに関する情報なども書き込めば、それをフォローしているブロガーやジャーナリストは、どういった記事を書くのか、あるいは広報担当者であれば、どんなふうに宣伝するのかを投稿者に知らせることができる。

(eWEEK Clint Boulton)

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