コードギアとしては最後のリリースに?

3rdRail 日本語版は「近々」登場

2008/05/09

 RubyおよびRuby on Rails(RoR)の開発に特化した統合開発環境(IDE)、「3rdRail 1.1 日本語版」は、コードギアによると「近々に」正式リリースされる見込みだ。

 3rdRailは、Eclipse 3.3をベースとしたRuby/RoR向けのIDE。従来からのコマンドラインによる開発とGUIベースの開発、両方に対応しており、「Ruby開発のエキスパートとヤングプログラマーの双方を対象にしている」(コードギアのマーケティングディレクター、藤井等氏)。現在フィールドテストが進んでいる日本語版では、インターフェイスやドキュメントなど、すべてがローカライズされているという。

codegear02.jpg コードギアのマーケティングディレクター、藤井等氏

 藤井氏によると、国内の企業でもRoRを用いて開発を進めようという動きが広まっているが、「開発規模が大きくなってくると、複雑さが増してくる。また、すべての人がRubyの習熟度が高いわけではなく、混成部隊によって開発を進める必要がある」と指摘。開発の大規模化に伴うそうしたジレンマを3rdRailというツールによって解決したいと述べた。

 3rdRail 1.1 日本語版の開発に当たっては、オープンソースコミュニティと密接に連携しながら作業を進めてきたという。

 例えば、Eclipse 3.3では、まだ日本語ランゲージパックがリリースされていない。そこで、Eclipseを日本語化する「Pleiades」の作者と協力してEclipse DLTK(ダイナミック言語ツールキット)やATF(Ajaxツールキットフレームワーク)などを日本語化し、3rdRail 1.1 日本語版に搭載するとともにコミュニティに還元したという。Railsプロジェクトのデバッグを支援する高速Rubyデバッグエンジンについても、同様のプロセスが背景にあったという。

codegear01.jpg 3rdRail 1.1 日本語版の画面

 前日の5月8日には、米エンバカデロ・テクノロジーズによるコードギアの買収が発表されたばかり。だが、同社CodeGear事業本部長の八重樫行男氏は、現時点でいえるのは「買収に合意したこと、そして2008年6月末までの取り引き完了を見込んでいること」だけだと述べ、詳細は6月12日に行われる「第9回CodeGearデベロッパーキャンプ」で説明するとしている。

関連リンク

(@IT 高橋睦美)

情報をお寄せください:

Java Agile フォーラム 新着記事

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

- PR -
ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

生成AIで美容業界の未来を創造 エスティ ローダーとマイクロソフトがAIイノベーションラボを設立
両社は消費者とのつながりを強化し、より迅速かつ効果的な市場投入を実現することを目的...

ドメイン変更によるSEOへの影響とは? メリットとリスクおよび失敗しない手順
ドメインはWebサイトの現住所を表し、それ自体がWebサイトの看板の役割も果たします。今...

「Threads」が月間アクティブユーザー1億5000万人を突破 今後Xを追い抜くための最善策は?
Metaはイーロン・マスク氏率いるTwitter(当時)の対抗馬として2023年7月にリリースした...