5つのカテゴリでAPIを提供中
Windows Live APIの日本語技術情報を公開、マイクロソフト
2008/06/03
マイクロソフトは6月3日、Silverlight StreamingやWindows Live Messenger、Virtual Earthなどのサービスを、外部のWebサービスに組み込むための日本語の技術情報を公開したと発表した。これら「Windows Live コンポーネント」のAPIは約1年前から提供してきたが、日本語での技術情報は多くなかった。
マイクロソフトは日本語技術情報を増やすことで「マイクロソフトの大規模な投資を再利用してもらうことができる」(同社 業務執行役員 Windows本部長 大場章弘氏)としている。マイクロソフトはサン・マイクロシステムズとリクルートが実施する「Mashup Award 4th」にも協力する。
マイクロソフトが提供しているのは「インフラ」「ユーザーデータ」「コミュニケーション」「地図と検索」「認証」の5つのカテゴリで12種類のコンポーネント。Silverlight Streamingは10GBのホスティングと最大1.4MbpsのSilverlightストリーミング配信が使える。また、Windows Live MessengerのAPIでは、Webサービスの一部にMessengerの機能を組み込むことができる。認証システムのWindows Live IDのAPIも提供していて、Webサービスの認証をWindows Liveと統合することができる。
マイクロソフトによると、欧米ではすでにSilverlight Streamingを使った動画配信サービス「QuikSilver」や、Virtual EarthやMessengerを組み込んだ写真共有サービス「PhotoBugBlog」などがある。国内ではUSENが「GyaO」の新規コンテンツのユーザーへの通知にWindows Live Alertsを採用したと発表した。
Windows Live コンポーネントについての技術情報はMSDN内のWindows Live デベロッパーセンターで公開した。APIの利用は現在は無料。Virtual Earthなど一部APIは、将来的に商用利用や政府利用を有償化する可能性があるが、先行している米国でもまだ無償提供していて、有償化のスケジュールや課金体系は「決まっていない」(マイクロソフト)という。
APIの提供はグーグルなども有名。だが、大場氏はEvans Dataの調査(発表資料、閲覧には登録が必要)で、Web開発者向けの満足度ランキングでマイクロソフトがグーグルやヤフー、アマゾンなどを抑えてトップになったと説明。そのうえで「マイクロソフトが他社と違うのは、単にAPIやWebサービスの口だけでなく、長年かけて培ってきた開発者向けの支援のインフラを最大限活用することで、豊富な技術情報やトレーニングを会社を挙げて提供していること」と話した。
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