エンバカデロ・テクノロジーズと合併準備中

異種DB開発ツール群が加わり日本法人を夏に設立、CodeGear

2008/06/12

 2006年11月にボーランド・ソフトウェアから分社し、開発ツール専業ベンダとして地歩を固めつつあったコードギア(CodeGear)だが、2008年5月7日に米エンバカデロ・テクノロジーズが、ボーランドとの間でコードギア買収に合意に達したと発表した

cg01.jpg 米コードギア デベロッパーリレーションズ エヴァンジェリスト アンダース・オルソン(Anders Ohlsson)氏

 2008年6月12日に東京都内で開催された第9回CodeGearデベロッパーキャンプのために来日して講演した米コードギア デベロッパーリレーションズ エヴァンジェリスト アンダース・オルソン氏は、今回の2社の統合について「世界最大規模の開発ツールおよびデータベースツールの独立系ソフトウェアプロバイダの誕生だ」と話す。

 エンバカデロ・テクノロジーズは米国サンフランシスコに拠点を置く1993年創業の非公開企業で、Oracle、DB2、MySQL、SQL Server、Sybaseなど異なるデータベースの設計、開発、運用、最適化ツールを手がけており、ワールドワイドで1万2000を超える顧客を抱えている。今後はクロスプラットフォームのソフトウェア開発環境として「CodeGear」、データベース開発環境として「DatabaseGear」のブランド名の下に、製品ポートフォリオを構成する。「両社は類似したビジネスモデルと社風を持つだけでなく、相互補完的な製品ラインを持っている」(オルソン氏)。競合と比較して異種DB、異種OS、Delphi、C++、Java、PHP、Rubyなど多数の開発言語をサポートできるのが特徴だ。コードギアが持つデータベース製品、BlackFish SQLやInterBaseもDatabaseGearでサポートしていくという。

cg02.png エンバカデロ・テクノロジーズの製品ライン(オルソン氏のプレゼンテーション資料より)
cg03.png DatabaseGearのブランド名で、CodeGear製品群と相互補完的な製品ポートフォリオを組み立てる(オルソン氏のプレゼンテーション資料より)。異なるOS、DB、開発言語が選べるプラットフォーム独立という点が新会社の強みという

 2社の統合は6月末までに完了する見込み。新会社の規模は、年間売上高が1億ドル以上、従業員数は500人以上となる。両社を合わせると全世界で750万人以上の開発者コミュニティを抱えているという。

 コードギアは今後、非上場企業であるエンバカデロ・テクノロジーズの一部門として事業を展開する。7月下旬以降にエンバカデロ・テクノロジーズの日本法人を設立するために準備を進めているという。

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(@IT 西村賢)

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