Infobloxとリバーベッドが協業、WAN高速化アプライアンスに搭載

「専用DNSサーバ」をローカルから撤廃する仮想アプライアンス

2008/07/10

 Infobloxとリバーベッドテクノロジーは7月10日、リバーベッドのWAN高速化アプライアンス「Riverbed Steelhead WDS」上で動作する仮想DNS/DHCPアプライアンス「Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliances」を発表した。

 リバーベッドのSteelhead WDSは、WAN回線で結ばれた本社/データセンターと地方拠点との接続を高速化するアプライアンス製品だ。専用OS「Riverbed Optimization System」(RiOS)をベースに、プロトコルの最適化や圧縮によってトラフィックを最適化、高速化する。

infoblox01.jpg Infobloxの仮想アプライアンスの動作プラットフォームとなるSteelhead WDS

 2月にリリースされたRiOSの最新版では、仮想エッジサービス「RiOS Services Platform」(RSP)が追加された。Steelhead WDS上に仮想プラットフォームを構築し、その上でUTMやストリーミングなど、パートナー各社が提供するさまざまなサービスを提供できる枠組みである。

 Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesは、このRSPを利用して提供される、初の仮想アプライアンスだ。Infobloxでは、DNS/DHCPサーバやRADIUS認証といった機能を提供するアプライアンスとして「Infobloxシリーズ」を提供してきたが、これを、Steelhead WDS上の別パーティションで動作する仮想アプライアンスの形で提供する。

 リバーベッドのマーケティングマネージャ、伊藤信氏によると、データセンター側でのサーバ統合だけでなく、リモート拠点でも、コスト削減やWAN高速化を狙った統合が進みつつある。そして「どうしてもローカルから取り除けないシステムは何か、と尋ねてみると、最も多い答えがDNS/DHCPだ」(同氏)という。

 これに対し、Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesを搭載したSteelhead WDSを各拠点に配置し、その上にDNS/DHCP機能も集約することで、サーバを別途用意する必要がなくなるという。この構成であれば、仮にWAN回線に障害が発生してもネットワークサービスが継続でき、「拠点でのサービスを、柔軟に、弾力性を持たせつつ継続できる。つまり、ローカル・サバイバビリティを継続できる」(伊藤氏)。また、専用管理ツール「Infoblox Grid Master」による一元管理も可能だ。

 Infoblox NIOS for Riverbed Steelhead Appliancesの価格は、搭載されるSteelhead WDSのプラットフォームによって異なる。参考価格は、Steelhead 520上で動作する「IB-NIOS-SH520」が59万9000円から(60ユーザーまで)。

(@IT 高橋睦美)

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