特定領域向けクライアントPCにWindowsに代わる選択肢を
IBMとLinux大手がMSフリーのデスクトップPC提供へ
2008/08/07
IBMは8月5日、英カノニカル、米ノベル、米レッドハットおよびハードウェアパートナーと協力し、マイクロソフト製品を含まないデスクトップ向けPCを全世界で2009年までに出荷していくと発表した。Lotus NotesやOpenOffice.orgのIBM版といえるオフィススイートのLotus Symphonyを搭載したPCを、デスクトップ市場向けに提供していく。カノニカルはUbuntu、ノベルはSUSE Linux、レッドハットはRed Hatの開発・サポートサービスを提供するLinuxディストリビューションの最大手。
これまでIBMはOpen Collaboration Client Solution(OCCS)の製品名で、Linux向けのソフトウェアスタックを提供していた。Lotus NotesやLotus Symphonyのほかに、Eclipseベースのビジネスマッシュアップ向け開発環境、Lotus Expeditorを含む。
IBM Lotusソフトウェア担当副社長のケビン・キャバノー(Kevin Cavanaugh)氏は発表文の中で、「ビジネス市場およびコスト意識の強いCIOの間でVistaの普及が遅れていることと、あらゆる領域でマイクロソフト製品をインストールしていないPCが成功しているという事実は、Linuxにとって非常に大きなチャンスがあることを示している」としている。
ターゲットとしているのは自治体、金融機関、教育機関へ納入するデスクトップPC。SIerやISVがソリューションとして提供する際に、コストが安く、カスタマイズ性が高い、Windowsとマイクロソフトのオフィス製品に代わる選択肢としての利用を呼びかける。
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