文章構造を解析して入力支援

NTTデータ、Ajax利用の“サジェスト”エンジン販売開始

2008/10/21

 NTTデータは10月21日、文章の構造を理解することで、ユーザーの入力作業や検索作業を支援するパッケージソフト「i-lligraサジェスト」(アイリグラ)の販売を開始した。業務システムや一般Webサイト上で利用できる。

 i-lligraサジェストはユーザーが入力している文字列に対して、次の入力を予測して、入力候補語を表示するソフトウェア。入力速度の向上や入力品質の均一化が図れるという。

 一般的な“予測変換”と異なり、ユーザーが入力するコンテクストに応じて柔軟に候補を表示するのが特徴。例えば住所入力の欄であれば、「東京都」と入力した次には「あきる野市、足立区」などを候補に提示するが、一般的な文章のときには「とう」という入力に対して「東京タワーに行った」などの候補が提示される。

illigra02.jpg i-lligraサジェストの利用例(NTTデータのデモサイトから引用)

 辞書データはサーバ側で一元管理する。ユーザーに提示するのは必ずしも入力候補でなくてもよく、例えばFAQサイトであれば、ユーザーの入力文に対してマッチする回答をWebブラウザ上にポップアップして一覧表示するといったことも可能だ。Windowsのバージョンをユーザーに入力させる場面では、「Windows→XP→SP2」といったように大分類から順に候補を提示しながら絞り込むようなインターフェイスを実現できる。候補提示にはAjaxを使っており、画面遷移がなくリアルタイムで表示される。

illigra01.gif 文脈に応じた候補を表示する

 i-lligraサジェストは、NTTデータがこれまでコンタクトセンタの応対履歴入力支援、FAQ検索支援向けに提供してきたものをライセンスを追加して販売する。同社では社内業務システムや、一般的なWebサイトなど日本語テキストの入力や検索が必要なあらゆるシーンでユーザビリティーを向上できるとしている。i-lligraサジェストは、既存のWebアプリケーションに組み込むためのAPIを提供し、Webページの見た目を変更することなく導入できるという。

(@IT 西村賢)

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