クロスプラットフォーム、C言語ベース

並列プログラミング規格「OpenCL 1.0」が標準として批准

2008/12/10

 OpenGLなどのオープン業界標準を策定する業界団体、Khronosグループは12月9日、シンガポールで開催中のイベントSIGGRAPHにおいてクロスプラットフォーム対応の並列プログラミング標準規格「OpenCL 1.0」(Open Computing Language)を批准したと発表した。ロイヤルティフリーで利用できる。

 OpenCLはプロセッサのマルチコア化や、計算目的でのGPU利用、いわゆるGPGPUの興隆などの背景から標準的な並列プログラミングAPIへのニーズの高まりに応えるもの。CPU、GPU、Cell、DSPなど異なるアーキテクチャのプロセッサ上、もしくはこれらを組み合わせたハードウェアで使え、データ並列、タスク並列の計算モデルをサポートするという。OpenCLはOpenGLと組み合わせて利用することも想定している。

 開発にはC言語ベースのプログラムを使う。OpenCLは、アップルがNVIDIAやAMD、インテルらと協力して開発した規格で、約半年前にアップルがKhronosに提出していた。アップルは次期バージョンのMac OS X(Snow Leopard)でOpenCLを採用する予定と発表している。

 OpenCLにはモバイル向けのプロファイルもあり、OpenCLを開発・批准したベンダのリストにはプロセッサベンダやGPUベンダ、コンパイラメーカーのほかにもARM、Broadcom、Ericcson、Freescale、Samsung、Texas Instrumentsなど組み込み系のベンダも多く名を連ねている。

関連リンク

(@IT 西村賢)

情報をお寄せください:

Coding Edge フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

広告収入稼ぎの低品質サイト「MFA」を排除するため、マーケターにできることとは?
MFA(Made For Advertising)サイトの本質的な問題点とは何か。マーケターはMFA排除のた...

“なんちゃってマック”で「チキンビッグマック」体験etc. 米マクドナルドのマルチチャネル過ぎるキャンペーン
McDonald’sは米国での「チキンビッグマック」新発売に当たり、若年層とのつながりを強化...

これからのB2Bマーケティングに必須の「MOps」の役割とは? 旭化成エレクトロニクスに聞く
市場環境が刻々と変化する中で、顧客ニーズを捉えるために新しいマーケティング手法やツ...