アプライアンス向けのOEM提供も
サードウェア、USBブートで迅速なリカバリが可能な「Zebra Linux 5.0」
2009/01/27
サードウェアは1月27日、高可用性を特徴とするLinuxディストリビューション「Zebra Linux 5.0」を発表した。同日より、エンドユーザー向けの販売に加え、ソフトウェアアプライアンスの基盤としてのOEM提供を開始している。
Zebra Linux 5.0は、同社がこれまで「Z-Linux」として提供してきたLinuxシステム。従来はSUSE Linux Professional 9.2に準拠していたが、新製品はCent OS 5.2をベースにした。また、BINDやApache、Postfix、Samba、MySQL、PostgreSQLといった主要なサーバアプリケーションをサポートしている。
特徴は、USBメモリからの起動が可能なこと。Linuxカーネルなど基本的なプログラムやレポジトリをいったんRAMディスクに読み込み、そこからHDDをマウントして起動する仕組みだ。この仕組みを利用した「オートリカバリ機能」では、HDDに障害が発生しても、HDDを入れ替えて電源を投入するだけで、最終バックアップ時の状態に自動的に復旧できる。同様に、作業ミスなどでシステムファイルを損傷した場合でも、再起動だけで元に戻すことができる「オートリペア機能」も備えている。なお、HDDを搭載していないサーバでは「ディスクレス運用モード」で導入可能だ。
サーバ運用の現場では、ディスク障害などのトラブルへの迅速な対応が求められることが多いが、Zebra Linuxでは障害発生時のリカバリを短時間で行うことができると、同社代表取締役社長の久保元治氏は述べている。また、用途によってはDRBDやHeartbeat、Zippyを組み合わせたデータレプリケーションやクラスタの構築も可能だ。
サードウェアでは、リカバリ用のスキルを持ったIT技術者が不足している中小企業や、案件に合わせたテスト・検証環境の構築を必要としているシステムインテグレータ向けにZebra Linuxを提供していく。また、VoIPアプリケーションや検索エンジンなどを搭載したアプライアンス開発を検討するソフトウェアベンダ向けのOEM提供も行う。価格はオープンプライス。
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