1.8系統も開発を継続
高速化したRuby 1.9系、初の安定版リリース
2009/02/02
Ruby開発コミュニティは1月31日、バージョン1.9系統で初めての安定版となるRuby 1.9.1をリリースした。1.9系では処理エンジンが変わって高速化したほか、処理系として多言語化にも対応。文字列オブジェクトごとにエンコードを指定でき、文字列関連のメソッドはエンコードに併せた処理を行うよう変更された。また、1.8系に比べて一部の文法を明確にしたり、基本的なクラスでもメソッドが追加・削除されているなど大きく変わっている。
これまでRubyは安定版の1.8系と、開発版の1.9系統があり、主に1.8系が利用されてきた。1.9系でも安定版がリリースされたことで、今後、周辺ライブラリやフレームワークの互換性が確保されるにつれて、徐々に1.9系への移行が進むと見られる。
Rubyが広く普及するきっかけとなったWebアプリケーション開発フレームワーク「Ruby on Rails」が現在公式にサポートするのはRuby 1.8系のみだが、2008年11月にリリースしたバージョン2.2でRuby 1.9やJRubyへの対応を終えている。また、Java VM上のRuby実装として知られるJRubyも、2月末にリリース予定のJRuby 1.2で、Ruby 1.9.1互換版もリリースする見込みだ。
1.9系統のリリースマネージャ、yugui(園田裕貴)氏はリリースを発表するメールの中で、「Ruby 1.8系統は2003年以来利用され、多くの素晴らしい製品を生み出しました。本日、1.9の歴史が始まります」としている。同氏によれば、Ruby 1.8系統も今後も開発を継続する。現在、1.8系統の最新版は1.8.7だが、2009年中には1.8.8がリリースされるもようだ。
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