独走態勢でも相互運用性を重視
FacebookがOpenID陣営に歩み寄り
2009/02/06
米Facebookは2月6日、企業メンバーとしてOpenIDファウンデーションに正式に加わることを発表した。OpenIDファウンデーションにはこれまで、グーグル、IBM、マイクロソフト、PayPal、VeriSign、ヤフーらが参加していた。Facebookは来週にもOpenIDデザインサミットをパロアルトの本社で行うという。
Facebookはこれまで独自路線によるプラットフォーム化とソーシャル化を続けてきた。2007年5月には「Facebook Platform」を公開。サードパーティー製のアプリケーションをFacebookに登録し、Facebookユーザーが利用できるようにした。また、2008年12月には、Facebook上のアカウントや友人とのつながりといった情報を外部のサイトで利用できる「Facebook Connect」をリリース。個人ユーザーがブログなどでFacebook Connectを使えば、簡単にFacebookのようなコミュニケーションの場を付け加えることができる。
こうした技術的な施策の数々と、サードパーティを巻き込んだ開発などが奏功して、ここ1年ほどFacebookは急激にユーザーベースを拡大していた。長らくSNSサイトでナンバーワンの地位にあったMySpaceが停滞する一方、ユニークビジターの数が前年比で85.7%増す(調査会社competeの2008年12月のデータ)など、独走といっていいペースで新機能の導入と、急激な成長を遂げてきた。
その一方、Facebook Platform/Connectは独自技術であるため、ソーシャル系サイトの相互運用性を妨げるという批判が根強かった。Facebook Platform/Connectに対抗するオープンな仕様、実装として登場したのが、グーグルが主導するOpenSocialだ。OpenSocial、OpenID、OAuthなどオープンな仕様を使えば、Facebookが提供するプラットフォームやサイト・ID連携機能と同様のことができる。Facebookがこのまま独自路線で突き進み、オープン陣営と衝突していくことになるのかどうか、成り行きが注目されていた。こうした文脈で考えれば、今回Facebookが正式にOpenIDへのコミットを表明したことは、インターネット全体の相互運用性向上という点で歓迎すべき動きと言えそうだ。
関連リンク
関連記事
情報をお寄せください:
- GASで棒、円、折れ線など各種グラフを作成、変更、削除するための基本 (2017/7/12)
資料を作る際に、「グラフ」は必要不可欠な存在だ。今回は、「グラフの新規作成」「グラフの変更」「グラフの削除」について解説する - GET/POSTでフォームから送信された値をPHPで受け取る「定義済みの変数」【更新】 (2017/7/10)
HTMLのフォーム機能についておさらいし、get/postメソッドなどの内容を連想配列で格納するPHPの「定義済みの変数」の中身や、フォーム送信値の取り扱いにおける注意点について解説します【PHP 7.1含め2017年の情報に合うように更新】 - PHPのfor文&ループ脱出のbreak/スキップのcontinue【更新】 (2017/6/26)
素数判定のロジックからbreak文やcontinue文の利点と使い方を解説。for文を使ったループ処理の基本とwhile文との違い、無限ループなども併せて紹介します【PHP 7.1含め2017年の情報に合うように更新】 - Spreadsheetデータの選択、削除、挿入、コピー、移動、ソート (2017/6/12)
Spreadsheetデータの選択、挿入、削除、コピー、移動、ソートに使うメソッドの使い方などを解説する
|
|
キャリアアップ
- - PR -
転職/派遣情報を探す
「ITmedia マーケティング」新着記事
トランプ氏圧勝で気になる「TikTok禁止法」の行方
米大統領選で共和党のトランプ前大統領が勝利した。これにより、TikTokの米国での将来は...
インバウンド消費を左右する在日中国人の影響力
アライドアーキテクツは、独自に構築した在日中国人コミュニティーを対象に、在日中国人...
SEOは総合格闘技である――「SEOおたく」が語る普遍のマインド
SEOの最新情報を発信する「SEOおたく」の中の人として知られる著者が、SEO担当者が持つべ...