Hyper-V認証を生かし仮想化環境構築も

NECがSUSE Linux Enterprise Serverを販売開始

2009/02/16

 NECは2月16日、ノベルが提供するLinuxディストリビューション「SUSE Linux Enterprise Server」(SLES)の販売を開始した。ディストリビューション本体に加え、仮想化環境の構築や移行支援プログラムなどを組み合わせて提供していく。

 NECでは2005年より、高い計算能力を必要とするハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)市場向けにSUSE Linuxを提供してきた。新たに、サーバを大量導入するデータセンターや価格およびサポートを重視する企業向けに、SLESを販売していく。

 仮想化環境でのLinux利用を視野に入れている企業も主要なセグメントの1つ。SLESは、ノベルとマイクロソフトの提携に基づき、Windows Server 2008が搭載する仮想化機能「Hyper-V」での動作認証を取得している。

 NECではこのことを活用し、仮想化環境上にSLESとWindowsが稼働するシステムを構築することで、両OSの相互運用性を高め、混在したシステム環境の複雑性を軽減できるとしている。また、NECのHAクラスタソフト「CLUSTERPRO X 2.0」を組み合わせることで、仮想化環境での可用性や運用性を高めることができるという。さらに、NECとノベルに加えマイクロソフトも含めた3社で、LinuxとWindowsの相互運用性を高める仮想化ソリューションのプロモーションを展開する。

 サポートやサブスクリプションが切れたり、メンテナンスが不十分なLinuxを利用している企業には、SLESに移行するまでの間、最大2年間のサポートやサブスクリプションを提供するといった移行支援プログラムを提供していく。

 価格は、1wayサーバ用サブスクリプションが2万円(税別)など。対応するサーバは「Express5800/110Ge」「同110Ge-S」「同iR110a-1H」「同i120Ra-e1」の4モデルで、順次対応モデルを拡大する。NECは今後2年間で、5000本のSLESの販売を見込む。

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(@IT 高橋睦美)

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