ユーザー投稿画像を表示

Google ストリートビューに「みんなの写真」機能

2009/03/02

 グーグルは3月2日、写真共有サイトに投稿された画像を、「Google マップ」の「ストリートビュー」に表示する「みんなの写真」機能を提供開始したと発表した。観光地などのストリートビューで、グーグルが撮影した写真のほかに、ユーザーが撮影した写真を見ることができる。

 みんなの写真機能はストリートビューを閲覧中、画面右上に表示される「みんなの写真」をクリックすると利用できる。クリックすると同じ建物などを写した別の写真が表示される。この写真はユーザーが撮影、投稿した写真。撮影された季節や時刻、天候はさまざまで、閲覧者は同じ建物、観光地の異なる表情を見ることができる。

googlemaps01.jpg パリのノートルダム大聖堂をストリートビューで表示。画面右上の「みんなの写真」をクリックする(クリックで拡大します、以下同)
googlemaps02.jpg 近い角度からユーザーが撮影した写真が表示される
googlemaps03.jpg 京都・平安神宮の「みんなの写真」

 この機能はグーグルが2007年に買収した風景写真の共有サイト「Panoramio」の機能「周辺を見回す」を統合した。この機能ではある建物や風景について、ユーザーが投稿したさまざまな写真を見ることができる。Panoramioではユーザーが写真を投稿する際、EXIFの座標情報を取得したり、ユーザー自身が地図上の撮影場所を指定する。Panoramioはこれらの位置情報から位置を割り出し、さらにほかの写真と比べることで撮影角度を自動的に判別している。ストリートビューにはこうしてアップされた写真のうち、ユーザーの閲覧が多いなど評価の高い写真を表示しているという。

googlemaps05.jpg Panoramioの「周辺を見回す」機能。ある建物や風景をさまざまな角度から見ることができる

 グーグルはまた、東京オフィスが中心となって開発したというGoogle マップの新機能「このエリアを散策」と「街の達人」を発表した。いずれもすでに提供開始している。「このエリアを散策」は、マップ上に観光地などの写真や動画を表示する機能。地図をドラッグするとサムネイル画像が次々と表示され、クリックすると拡大表示する。写真はPanoramioから取得している。もう1つの街の達人は、表示中の地域についてのレビューやマイマップを多く投稿しているユーザーを紹介し、そのレビュー、マイマップをまとめて見られるようにする機能。

googlemaps04.jpg 「このエリアを散策」を表示。エリア内の人気施設などが写真で紹介される。2月11日に提供を開始。「街の達人」は昨年12月18日から

 「このエリアを散策」「街の達人」の開発の中心となったグーグルのソフトウェア・エンジニア 南野朋之氏は「日本ではサーチよりもブラウズする方が好きとの調査結果もある。両機能はガイドブックのような感覚で地図を見られる」と説明した。

 グーグルのプロダクトマネージャー 河合敬一氏は「グーグルは脇役としてコンテンツ作成と公開のための場所とツールを提供する」と話し、そのほかのサービスや機能でもユーザーコンテンツの統合を進める考えを示した。

関連リンク

(@IT 垣内郁栄)

情報をお寄せください:

HTML5 + UX フォーラム 新着記事
@ITメールマガジン 新着情報やスタッフのコラムがメールで届きます(無料)

キャリアアップ

- PR -

注目のテーマ

ソリューションFLASH

「ITmedia マーケティング」新着記事

【Googleが公式見解を発表】中古ドメインを絶対に使ってはいけない理由とは?
Googleが中古ドメインの不正利用を禁止を公式に発表しました。その理由や今後の対応につ...

「TikTok禁止法案」に米大統領が署名 気になるこれからにまつわる5つの疑問
米連邦上院が、安全保障上の理由からTikTokの米国事業の売却を要求する法案を可決し、バ...

「気候危機」に対する理解 日本は米国の3分の1
SDGsプロジェクトはTBWA HAKUHODOのマーケティング戦略組織である65dB TOKYOと共同で、「...