Springとの統合をより促進
Grails、Groovyの最新版がリリース
2009/03/11
Java向けのオープンソースの開発フレームワーク「Spring」を提供することで知られる米スプリング・ソースは3月10日、JavaVM上で動くスクリプト言語「Groovy」と、Groovyを使ったWebアプリケーション開発フレームワーク「Grails」の最新版をリリースしたと発表した。
Grailsはその名が示すとおり、Ruby on Railsに影響を受けたフレームワーク。最新版のGrails 1.1では、Springの名前空間サポートを追加したほか、Spring MVCの中でGrailsのO/Rマッパを単独で使えるようにするなどSpringとの統合を進めた。また、MavenやAnt、Ivyなど、ほかのJava環境でメジャーなツール類との統合も進めた。Django、Ruby on Railsなどのフレーワークに対する差別化要因としてスプリング・ソースは、Springを基盤とすることから来るパフォーマンスと堅牢性を挙げている。
GroovyはJavaVM向けに実装した処理系で、Java言語に比べて短いコードで処理を記述できるという特徴がある。また、Javaプラットフォームを拡張して組み込み向けのDSL(Domain Specific Language)を作成するのにも向いているという。新バージョンのGroovy 1.6では、コンパイル時間、ランタイムのパフォーマンスを向上したほか、アノテーション変換を含むAST(Abstract Syntax Tree)の変換をサポートするようになった。スプリング・ソースでGroovyプロダクトマネージャで開発チームを率いるGuillaume Laforge氏によれば、コンパイラは3〜5倍高速化、またマイクロベンチマークによる性能比較ではランタイムの速度は150〜460%向上しているという。
スプリング・ソースによれば、Groovy、Grailsともに人気が高まっていて、過去1年でGrailsのダウンロード数は月間7000から7万に増えたとしている。Groovyの月間ダウンロード数は7万。
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